3月1日(金)
とある書店さんを訪問し、店長さんに「最近、売れ行きどうですか?」と質問すると店長さんは店内を見回し、雑誌棚についている多くのお客さんを見ながら「まったくなあ…。立ち読みばっかりで売上は下がる一方。」と苦笑する。ついお客さんに聞こえてしまうんではないかと僕は冷や冷やしつつ、小さな声で「そうですね。」と受け答えする。しかし店長さんは一層声を大きくし「情報の万引きっていうのもあると思うんだよね」とキッパリ話す。こちらは一段と身が縮こまる想いがしたが、立ち読みのお客さんは聞こえているはずなのにどこ吹く風で、雑誌をペラペラ。これではつい嘆きたくなる店長さんの気持ちもよくわかる。
それにしても本当に立ち読みがヒドイ。都内の大型書店を夕方訪れると、女性誌や情報誌の棚の周りには2重、3重の人だかり。つい気になってしばらくそんなお客さんを観察しているが、一誌読みおえた後はまて別の一誌をと、だいたい3、4誌ペラペラ眺めて結局何も買わずに帰っていくことが多い。下手をすると携帯電話に情報だけ書き写していく不届きな者までいる。これでは本当に買う気のあるお客さんが近寄れないではないか。
かつては平積みにされている雑誌の一番上の在庫は表紙がボロボロなんてことが多かったけれど、いまでは2、3冊下までそんなことになっていることも多い。そういえば、ある書店さんでそんな光景を見ながら「ヒドイもんですねぇ」と不満を語ったところ、「注意でもしてごらん、いきなり『どうせ返品できるんでしょ!』なんて逆ギレされたりするんだから。」とあきらめ顔で話されたことがあったっけ。
ここまで来ると、立ち読みは売上につながる機会ではなく、売上を損失している機会としか思えなくなってくる。ならば一層のこと、雑誌や書籍もコミック同様ビニールがけしてしまえばいいんじゃないか。もちろん現在のコミックのやり方では書店さんの負担になってしまうから、出版社からの出荷段階で全部包んでしまって。そして完全に立ち読みをシャットアウトする。もし購入するかしないか中身を確認して考えたいお客さんはカウンターで開封してもらうという方法を導入するべきなんじゃないかと。
いくつかの書店さんでこの案を話したところ、「うーん、ここまで売上が悪いと、せめて立ち読みでも店内にお客さんがいるって方がマシな気もするんだよなあ。」と苦笑されてしまった。確かに全てにビニールパックをしてしまったら書店さんから人影が消えるかもしれない…。