8月19日(月)
朝起きて、窓から外を眺める。予想どおり台風の影響で雨が降っている。9日ぶりの出社が一段と憂鬱になる。しかしまだポツポツと弱い降りだったので、この間に駅に向かおうと素早く出社の用意。カバンに財布や定期を詰め、久しぶりにYシャツを着込む。下から順にボタンを留めていくに従い、気持ちが仕事方面に向かう。ネクタイを絞めた瞬間、出版営業マンのいっちょあがり。
玄関を開け、自転車のサドルを拭いていると、いきなり唐突に雨が本降りとなってしまった。それも横殴りの強い雨。濡れずに駅に向かうのは不可能で、選択肢は5つ。1=しばし雨が弱まるのを待つ。2=歩いて30分かけ駅に向かう。3=自転車で強行する。4=バスに乗る。5=黙って夏休みを延長する。
1~5のプラカードを頭の中をグルグル駆け回るが、結局自転車に飛び乗り、強行突破を決意。10数秒後にはYシャツ、スーツ共々びしょ濡れで、途中車に頭から水をかけられるおまけ付き。悪態をつきながらどうにか自転車置き場にたどり着くと、なぜか雨が止む。正解は1のしばし待つだった。
電車に乗ると、なぜこんなに読書が進むんだろうか。次から次へとページを進む。そう結局夏休み中、1冊の本も読了出来ず、目標にしていたペレケーノスの再読なんてまったく進まずに終わってしまったのだ。『本の雑誌』で、かなざわいっせい氏が立って本を読むのが一番心地良い書いていたけれど、僕の場合立つことよりも、つり革が大事な気がする。年末年始の休暇までにつり革を探し、家に設置してみよう。
9日ぶりに笹塚に着き、十号通りを歩く。雨は弱い。会社の扉を開ける。何も変わっていないのはわかっているのだが、ちょっとだけ新たな気持ちが自分に涌いているのが鼓動の早さでわかる。上着をハンガーに掛け、自分の机に向かう。郵便物の山が目に入る。そして未処理ファイルには、ファックス用紙やメモの束。
切り替えスイッチを入れ直す。
しかし、うまく字が書けず、ファックスの返信などに手間取る。ジリジリと気持ちが焦る。早く営業に出たい。書店さんを覗き、新刊をチェックし、売れ行きを確認し、書店員さんの話を聞きたい。きっと9連休で歩行筋肉の落ちた足が悲鳴を上げるだろう。でも、早く、多くの書店さんを駆け廻りたい。