WEB本の雑誌

2月21日(月)

 先週半ば、地方小出版流通センターのKさんから「経験的に来週の月曜日あたりが大変になるよ」とご忠告を受けていたとおり、本日『千利休』の注文が二度目のブレイクを迎える。

 しかしすでに23日重版分は見る間もなく「売り切れ」状態になっており、次はもう「気合いじゃ~」と叫んで重版を決めた3月2日出来。むー、またもや重版部数の設定で失敗してしまい、編集部の奥から浜本と荒木の「あの人背も小さいけど、気も小さいっすね」なんてコソコソ話が聞こえてくるではないか。ちくしょー。

 出版営業の間では「売れた時は営業マンなんて必要ない」なんて言われるが、本当にその通りで何もする間もなく刷った分が消えていってしまい、これでは逆に営業が出来ない。うー、会社で虐げられ、存在価値もなくなり、やはり川に飛び込むしかなかろうか…。

 いやいやそんなことはない、と自分に言い聞かす。

 何せチビ会社の、気も小さいチビ営業マンは、『千利休』だけで騒いでいてはならないのだ。3月の新刊は、僕の大好きな中場利一さんの新作『純情ぴかれすく』で、しかも先日ゲラを通して読んで思わず「傑作だぁ!」と叫んでしまったほどの素晴らしい青春小説で、こんな作品を営業できるだけで幸せだ。

 かつての暴れているだけのチュンバに、暴れるだけでは解決できない内面が出来、どう折り合いをつけていくのか? そこに中場さん独特の笑いと涙がいっぱいつまっているから、これを売らずして営業としてどうする?って感じだし、最近流行りの他者とまともに関わらない自意識過剰な小説を、是非是非中場さんのパワーでぶっ飛ばして欲しいのだ!!

 さぁ、二丁の拳銃を手に、本日も営業頑張りましょう。