WEB本の雑誌

5月27日(金)


 10代の頃。例えば目の前でおじさんが酒を飲んでダジャレをいっていたらどんな思いで見つめていただろうか? 「くだらねー」か「早く帰りてー」だっただろうか。

 それが10数年も経つと、実はそのおじさんのダジャレは、実は照れ隠しであって、その奥にもっともっと深い何かがあるのだと分かる。それは何か? うまく言葉で言い表せないし、格好悪いけど、やっぱり「人生」ってものかもしれない。

 おじさんの笑い声の奥に、決して表情には出さない仕事の苦労があるだろうし、あるいは家族の悩みがあるかもしれない。しかしそういったものを表に出さず、自分を道化にしてその場を盛り上げているのだ。それは言ってしまえば生きるプロってことなのかも。

 若い頃だったら「あんな大人には絶対なりたくない」と思ったであろう人が、今では目指すべき目標になっている。不思議だけど、そのくだらないギャグに腹を抱えて笑いながら、僕は「こんな大人」になりたいと思った。そしてこういう出会いがある「営業」という仕事を愛しく感じた。