9月3日(土) 炎のサッカー日誌 2005.10
子供が出来たとき、妻から拇印を強要された。捺印を拒否しようと思ったが、拒否=家庭崩壊の雰囲気だったため、仕方なく親指を書類に載せた。その書類にはこう書かれていた。
「アウェー観戦は、年に一度だけにします」
2005年、その大事な大事なただ一度のアウェー観戦日は、優勝争いの一番大切な試合に取っておこうと考えて、これまで清水やら名古屋やら行きたい気持ちを抑えて耐えてきたのだが、ついにその日がやってきた。首位、鹿島アントラーズとの戦いだ。勝ち点差4。いざ、出陣!
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鹿島との試合はいつもこのテーマに落ち着く。
「この世に神様がいるのか?」
90分間倒れることしか考えていないFWに、倒すことしか考えていないMF&DF陣。声の高いブラジル人はそれをマリーシアと叫ぶけど、日本の道徳観でみたら見るに堪えない汚いプレー。こんなサッカーで勝ってうれしいんだろうか? とついつい対面にいる鹿島サポに同情してしまうが、この日は悪魔に魂を売った審判がいて、開始早々倒れ込んだFWの肩を持ち、PK宣告。思わず僕、「神様、この世に正義がありますように」と祈ったけれど、神は光臨せず、0対1。
その後も醜いアタック、酷い判定が繰り返され、ナーバースになった選手達は本来の良さであるはずのボール回しを忘れ立てポンサッカーに終止、ぼくらサポもコールよりも怒号の方が大きくなってしまい、いつの間にかDFのミスもあって0対2。最悪だ最悪だ、神様なんていないんだと嘆いていると前半終了の笛。
「はぁ」
大きなため息をつきながら椅子に座り込んだら、観戦仲間のオダッチに怒鳴られる。
「まだまだ終わってないんだよ!」
その瞬間、僕の心に火がついた。そう神様を頼って嘆いていては何も始まらない。選手を信じて声の限り叫ぶのがぼくらサポの勤めではないか。そうまだ45分あるんだし、審判なんて関係ない。
後半開始早々、僕らの祈りのテーマ「アレオ浦和」が始まって、誰も諦めちゃいないゴール裏はまるで勝っているときのような大声援。つられるように選手たちも自分たちのサッカーを思い出したようで、じっくりボールを動かし、サイドと中を使ってうまく攻め出す。
相変わらず酷いジャッジでトゥーリオが激怒の退場となり意気消沈…なんてことはなく僕らゴール裏はいつもどおりの大声でサポートを繰り返す。
すると奇跡は起きた。後半30分過ぎ、怪我上がりの田中達也が執念の追い上げゴールを決めると、試合終了間際の40分、浦和のマジシャン・ポンテがヘディングで同点ゴール。どんなときも諦めない男・オダッチと激しく抱き合い、たたき合う。
正義があれば悪もある。
世の中そのもの結果で、この日は同点で終わったが、僕らは浦和レッズの戦いに誇りを持つ。
PRIDE OF URAWA!