WEB本の雑誌

9月6日(火)

 僕がこの会社に入って約8年が過ぎようとしている。その頃、渋谷に営業に向かうと、いの一番に顔を出していたのが旭屋書店だった。教科書のような棚づくり。新刊の並びを確認しつつ、その頃担当だったHさんとお話するのが楽しみであった。

 その渋谷の旭屋書店が先月末で閉店。その前には渋谷の老舗大盛堂書店も閉店しており、渋谷の書店地図は、一気に変わろうとしている。ちなみに8年前に僕が廻っていた渋谷駅近辺の書店は、旭屋書店、大盛堂、紀伊國屋書店、山下書店、パルコブックセンター(現在リブロとして営業)、三省堂書店の6軒だったか。

 ここにブックファーストが出店し、もう飽和状態だろうなんて大騒ぎしていたのだが、それ以降も出店は止まらず、啓文堂書店、TOKYO文庫TOWER、TSUTAYA、山下書店南口店、文教堂、それにタワーレコードなどのCDショップも本の販売を広げて来た。

 結局今現在このなかで、前述の旭屋、大盛堂と、それ以前に三省堂書店がビルの改装に合わせ閉店しているが、これからも出店、閉店は続くのだろう。それは渋谷に限ったことでなく、京都も激しく入れ替わろうとしているし、多くの都市でこのようなことが起きていくのだろう。

 出版社の営業は心を失わないととてもやっていけない仕事になりつつあるが、働いている書店員さんはもっともっと苦しいだろう。旭屋があったこと、大盛堂があったこと、それから三省堂があったこと、僕はいつまでもその棚と担当者さんのことを覚えていたい。