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11月9日(水)

 ささ屋に弁当を買いにいった浜田が、袋いっぱいのみかんを抱えて帰ってきた。
「いつもありがとうって、おじさんにもらっちゃいました」

 さすが姓名判断で一番向いている職業が水商売と出るほどのオヤジキラー。一緒に買ってきてもらった唐揚げ弁当とともにご相伴にさづかる。

 しばらくするとスローフード弁当屋・クロズトウにいっていた編集の藤原も何だか袋を抱えて帰ってきた。

「いや~。柿をもらっちゃいましたよ~」と満面の笑み。

 何なんだこいつら。
 普通、お弁当屋さんに行ったら「唐揚げ弁当ひとつ」って言って、お金を払うだけじゃないのか。そんな親しくしたりしないだろう。

 お弁当を食い終わって新聞を読んでいたら「ぼく柿食べたいんですよね~」と藤原が言いだす。
「だったら剥けばいいじゃない!」と浜田叱るが、「だって剥けないないんだもん」と178センチの身をくねらせる。

 すると向こうで仕事していたマイナス196度の女・松村が、珍しく感情を露わにして怒鳴った。
「だもんっていうな、だもんって。だもんって言って許されるのは、目黒さんだけだ!」

 なぜ顧問・目黒が「だもん」と言って許されるのかわからないが、結局、助っ人のチヤさんが、見るに見かねて柿を剥いてくれた。

 その柿を頬張りつつ藤原が呟いた。
「ああ、柿美味しいなあ。そういえば2Fの仮眠用布団、干したいんですよね~」

 藤原力、28歳、相当の大物と見た。