WEB本の雑誌

3月30日(木)

 9時に出社。
 通勤本は『絶海にあらず(上)』北方謙三著(中央公論新社)。
 もしかしてもしかして、この本は瀬戸内の『火怨』かも…。まだ上巻の途中だけど、胸が熱くなって仕方ない。藤原純友なんて教科書で海賊のように書かれていたイメージしかなかったのだが、いやはやカッコイイ。ああ仕事なんてやってらないぞ。

 しかしそうはいかない。本日はできたてホヤホヤの『本屋大賞2006』の見本を持って、取次店さん廻りをしないとならないのだ。これさえ終われば、あとは4月5日の発表会に集中できる。さあ、もうひと踏ん張り。

 御茶ノ水、飯田橋の取次店さんを廻り、昼飯は深夜+1浅沼さん推薦のラーメン屋、神楽坂・黒兵衛にて味噌ラーメン。うまい!

 その後は都営三田線に乗って志村坂上へ。なぜかレッズサポだらけの取次店K社さんを訪れるが、サポ仲間はおらず、鹿島サポの仕入れ担当者さんに見本を渡す。これにて一件落着。

 川沿いの道を歩いて北赤羽駅に向かうと土手沿いに満開の桜。思わず桜の木の下にあるベンチに座り、しばし休憩。桜と、橋を渡る車を眺めていると、何だか旅に出ているような気がしてきた。そういえば、去年も本屋大賞の見本を出し終えた後、ここでしばらくボーっとしていたのだ。

 風が冷たくなった頃、立ちあがり、会社に戻る。
 そのまま藤原に呼ばれて、企画会議。
 「そういえばお前の名前は藤原だな? 藤原家となんか繋がりがあるの?」と聞いたら、昨日の負けでよほど機嫌が悪いのか、完全に無視。

 本の雑誌社にいる藤原家の末裔は、純友同様向こう見ずで、「WEB本の雑誌」及び単行本の企画をドカドカ提出。少し考えが足りない部分があるような気がするけれど、それは僕も一緒。自分が面白いと思うなら、ヤレ! ヤレ! 好きにヤレ! と全部了解す。

 勢いに乗ったのと、桜の木の下の休憩で頭が柔らかくなったのか、こちらもいくつか企画を思いついたので、浜本に提出。こちらも一応全部OK。本屋大賞が終わっても忙しくなりそう。