WEB本の雑誌

3月29日(水)

 午前中は『本屋大賞2006』の事前注文〆作業。これが大変なんだ。

 しかし実は今夜ナビスコカップの第1戦があり、それに参戦するため事務の浜田には内緒でスケジュールをこっそり半日早めに変更していたのだ。ムムム。どうにか予定通り終わりそう。〆作業を終えてサッカーに行けるなんて、最高じゃないか! しかも我らが浦和レッズ、例え日本代表に4人呼ばれていても、絶対FC東京なんかに負けない。

 昼前にどうにかメドがつく。

 そこに編集部の藤原が出社。

「杉江さん、僕も今日行きますからね!」と青と赤に塗られたFC東京のチケットホルダーを揺らす。アホ、バカ。今日サッカーあるの、秘密なんだよ!

 しかし時すでに遅し、地獄耳の浜田が「なぁ~に? なぁんだって?」と閻魔大王様よろしく藤原のチケットホルダーをむんずとつかむ。

「浦和レッズ VS FC東京? ナビスコカップ? 駒場スタジアムだと? もしかしてそのためにあたしは昨日残業をつき合わされたってことか?」

 もはやそこにいたのは独身女性ではなく、(ゴニョゴニョゴニョ)。
「どうしてうちの会社の男性社員は揃いも揃ってダメ男なのよ!」

 スンマセン。

 しかしダメ男はダメ男でも、僕は一応今までの直帰→サッカーのときも、それなりに働いていた。この日も昼に会社を飛び出し、営業してそれから駒場に向かったのだ。

 ところがすごい男が我が社にいたもんだ。12時に出社して、4時半に「全身の倦怠感」でバックれやがったのだ、藤原は。ハハハ。


炎のサッカー日誌 2006.04

 やはり僕は水曜日の試合が好きだ。日常のなかに突然舞い込む非日常。一緒に観戦しているNさんは「試合開始前になってこの湧いてくるように赤くなる水曜日のスタジアムが好きだ」ともらしていたが、そうこの日駒場スタジアムを埋めた1万6千人のサッカーバカは、藤原ほどではないにしてもどこかで何かを捨ててサッカーに想いをぶつけに来た人たちなのだ。そのサッカーバカ・エネルギーが水曜日のスタジアムのどこか牧歌的な雰囲気をつくるのだろう。

 そうはいっても本日の対戦相手は憎きFC東京。駒場でのFC東京戦といえば、我らが聖歌・福田コールをパクって、出島封鎖、カレーやらいろんなものが飛び交った伝説の試合以来、因縁の闘いである。

 しかしそのFC東京サポは、試合開始前に応援をボイコットしたのか、一斉に出島から消えた。そりゃここまで2勝2敗1分けの不甲斐ない成績なら仕方ないだろう。しかも本日の我が浦和レッズ、日本代表で4人欠き、山田と永井はケガ、おまけにGK都筑を休ませ、久しぶりの山岸を出す、まさにターンオーバー・浦和レッズBチーム。こんな暢気な対応をされたらそりゃ怒るだろう? あれ? その割りには試合が始まったらすっかり席に戻って応援してやがる。いったい何がやりたかったんだろう。

 さて浦和レッズBチーム。
 こうやって見るとアレックスや長谷部の上手さがよくわかる。ついでにやはりこのチームを支えているのはDFで、闘莉王の高さ、読み、強さはギドが言うとおりJリーグ屈指だし、その前で90分間休むことなくプレスをかける鈴木啓太は素晴らしい。

 前半は一進一退、0対0。
 後半開始早々、FC東京の両サイドから激しく攻められ、よもやの失点かという場面を3つも奇跡的に回避。すると闘莉王からワシントン、そしてBチームの期待の星、17歳エスクデロがゴール。その後も結構危ない展開だったが、終了間際にどんな境遇でも腐らない男・酒井がゴールを奪い、2対0の勝利。まさに精度の差が出た闘いだった。

 ワオ! 浦和レッズBチームも負けないぞ。