WEB本の雑誌

10月6日(金)

 昨夜未明。猛烈な腹痛に襲われ、目を覚ます。お腹の中心を細い棒で刺されたような痛み。

 確か数年前の年末もこんなことがあった。あのときは妻に車で病院に運んでもらい座薬を入れられたんだよなと思い出したところで、ダム決壊の半鐘が鳴り響く。後ろ向きで階段を這うように降り、トイレへ。上と下から崩壊。そのまま朝までトイレにうずくまっていた。心身ともにイマイチな1週間を象徴するような出来事。

 しかし仕事は待ってくれない。10月刊『本日記』坪内祐三著の事前営業が佳境を迎えているし、11月は『ONCE UPON A TIME』椎名誠著(申し訳ございません、遅れております)と『二人目の出産』安田ママ著とあり、12月刊『おすすめ文庫王国2006年度』本の雑誌編集部編と、力の入る新刊が立て続けに出るのだ。また第4回を迎える本屋大賞も間もなくスタートするので、休んでいる場合ではないのだ。

 試供品の整腸剤を飲み、さいたまスタジアムで前日抽選を済ませ、雨のなか出社。

 今週読んだ本は、吉村昭の『高熱隧道』『羆嵐』『漂流』『魚影の群れ』『海馬』と開高健の『フィッシュ・オン』(新潮文庫)。

 いやはや今さらこんなことを書くのも恥ずかしすぎるけど、吉村昭が面白い。面白すぎて止まらない。短篇の切れ味、長編の奥深さ、自然の描写、人間の描き方、どれも傑作で驚くばかり。かつてから恵比寿のY書店Sさんに薦められていたのだが、今まで未読でスミマセンでしたと土下座したい気分。とりあえず好きな自然モノから読み進めているけれど、戦記モノ、時代モノと著作はまだまだ多数あり、これで『一瞬の風になれ 3』佐藤多佳子著(講談社文庫)の発売まで耐えられるだろう。