6月18日(火)
4時半起床。心がもやもやするのでランニング7キロ。
いつぞや梅雨入りと言っていたような気がするが、額の汗を拭きながら『下戸の夜』の見本を持って、取次店さんを廻る。
一旦帰社してから資料を携え、装丁家さんのところへ。内澤旬子さんの「着せ替えの手帖(仮)」単行本化の相談。
鈴木敏夫『天才の思考』(文春新書)読了。
自分は、常々プロフェッショナルな仕事に憧れており、だから営業ならば営業に集中したいと思っている。しかし、なぜか本を編集したり、雑誌の企画を立てたり、人前でトークしていたりして、結局ひとつのことに打ち込めず何もかも中途半端になっていて、いったい自分なにやってんだろと落ち込むことが多い。
それでももうそれは性分というか、会社が小さいから仕方ないと割り切り、本や雑誌が売れて会社に利益をもたらすならばそれもすべて営業なのではないかと考え改め、自分が目指すべき人ってだれなんだろと考えたところ、ジブリのプロデューサー鈴木敏夫さんなのであった。仕事に行き詰まった時には『ジブリの仲間たち』(新潮新書)や『仕事道楽』(岩波新書)をこれまで何度も何度も読み返してきた。
そんな中新たに出た『天才の思考』は、ジブリ全作品をひとつひとつ振り返りながら、宮崎駿と高畑勲だけでなく、そのときどきジブリのたくさんのスタッフや取引先の人など誰もが好き勝手もの言う中(おそらく本人も言っている)、いかにして咄嗟のアイディアを出し、目標を遂行するか語られており、まさに私の立場にぴったりハマる書であった。感銘の一冊。