本の雑誌2013年6月大雨シューマイカレー号　No.360 - 今月の本の雑誌

取次搬入：2013年5月8日
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　故人を偲ぶ、その思いこそが文学そのものなのだ！　というわけで、お彼岸もお盆もなんのその、「本の雑誌」６月号の特集は「追悼文は文学である！」。追悼文学論者・坪内祐三が、驚愕の江藤淳追悼号を作った元「文學界」編集長・細井秀雄、追悼の達人・嵐山光三郎、追悼評論家・亀和田武の三人に聞く、追悼インタビュー三本勝負から、荻原魚雷の模範追悼例、高橋良平の海外作家の追悼例に若島正の追悼無用論、そして読者が感動した追悼文まで、今は亡きあの人に捧げる本邦初の特集だ！

　新刊めったくたガイドは、矢口誠がケタはずれに面白い『アイス・ハント』にマッハゴーゴーゴーなら、佐久間文子は大胆不敵なデビュー作『神は死んだ』に驚愕。大森望がラファティの百科全書的うんちくホラ話『蛇の卵』をのんびり楽しめば、関口苑生は小説と現実が一体化する平山瑞穂の奔放なたくらみににんまり。間室道子がイノチガケの力みなぎる『肉骨茶』がすごい！と断言すれば、ハマザキカクは見応えたっぷり、大集合した世界の変なトイレにわくわく。そして北上次郎は村山由佳『天翔る』の一六〇キロレースに大興奮。まさか、こういう話になるとは思わなかったと驚く感動的なラストまで、さあ、アナタも一気読みだあ！

　そして今月は内田剛が「プロ野球選手名鑑読み比べ！」で球春到来を寿げば、おじさん二人と古本弁護士が茨城の古本ワンダーランドに出陣。蝉丸Ｐがプロフェッショナルな僧侶の目で京極夏彦を読み解けば、読み物作家ガイドは土屋和夫が佐藤雅美の「シリーズ物時代小説群の凄み」を紹介。「図書カード三万円使い放題！」は井上荒野が登場し、リアル書店をふわふわ歩くのだ。宮田珠己が町内会の理事に就任すれば、穂村弘には古本の神様が降臨。吉野朔実が四谷怪談で"お祝いなり"なら、内澤旬子は人生折り返し包丁で、梅雨の備えも万全！（気が早いか？）　ラーメン、つけ麺、ぼくイケメンと豪語してはばからない宮里キャンドル潤は78ページだよ、の本の雑誌６月号で、いざ、春の嵐もぶっ飛ばそう！

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