●担当者●進駸堂中久喜本店 鈴木毅

2016年4月7日更新

『イヌ どのようにして人間の友になったか』ジョン・C・マクローリン

 最近は猫ブームである。 猫も杓子もネコねこ猫なのである。 昔、ペットの主役は犬であったのに。 犬は、散歩という飼い主と飼い犬とのコミュニケーションが不可欠であり、また同じく犬を散歩しているご近所さん... 記事を見る »
2016年3月3日更新

『災害ユートピア』レベッカ・ソルニット

 全員が店の外に避難した。 隣接するドラッグストア、パソコンショップに目を向けると同じように駐車場に人が集まっていた。  駐車場からは車の盗難防止アラームが鳴り続け、隣の店舗のガラスが揺れでまだ大きく... 記事を見る »
2016年2月4日更新

『もうひとつのプロ野球』石原豊一

 高校時代に熱烈に応援していたのはヤクルトスワローズである。 野村克也が監督に就任しての2年目の1991年。11年ぶりの3位Aクラス、そして古田敦也の首位打者がかかった試合を友人に誘われて東京ドームで... 記事を見る »
2016年1月7日更新

『ステーション・イレブン』エミリー・セントジョン・マンデル

 僕が小学生のころ、世界は二つだった。  西側と東側、資本主義と共産主義、NATO(北大西洋条約機構)とワルシャワ条約機構。  ノストラダムスの大予言で「1999年7の月に世界は滅びる」ことを信じてい... 記事を見る »
2015年12月3日更新

『職漁師伝』戸門秀雄

 子どもの頃、軒先にある池で釣ったイワナを食べさせてくれる川魚料理の店で、イワナを釣りまくり人生初めての爆釣(爆発的に釣れることを表す釣り人用語)を経験。僕の釣りの才能が開花した瞬間であった。 そんな... 記事を見る »
2015年11月5日更新

『空へ』ジョン・クラカワー

 数年前、東北の山に釣り目的でキャンプに出かけた。  朝3時には目が覚めたが、テントの外はまだ暗く、日が昇るまで本でも読むかと手に取ったのがジョン・クラカワー『空へ』(当時は文藝春秋より。現在はヤマケ... 記事を見る »
2015年10月1日更新

『アメリカは食べる。』東理夫

 映画『宇宙戦争』で、トム・クルーズ扮する父が、息子と娘のためにサンドイッチを作ってあげるシーンがある。  テーブルに雑にパンを拡げ、ピーナッツバターをこれまた雑に塗ったものの、「わたしピーナッツアレ... 記事を見る »
2015年9月1日更新

『ツンドラ・サバイバル』服部文祥

 僕の母ちゃんは子どもの頃、家族で富良野に住んでいた。  家族で畑を耕し、馬や牛、鶏を飼い、ジイちゃんは羊毛で小遣い稼ぎをするために羊を飼っていた。  母ちゃんは一頭の羊にピーちゃんと名付け生まれた時... 記事を見る »
2015年7月30日更新

『山怪』田中康弘

 僕は25歳で死ぬはずであった。  いまから30年以上前、夏休みのテレビといえば怪奇特集であった。  午前中のワイドショー『ルックルックこんにちは』の心霊写真コーナーでラジオ体操を終えて爽やかな気持ち... 記事を見る »
2015年7月2日更新

『オン・ザ・マップ』サイモン・ガーフィールド

 人生で初めて地図が欲しいと思ったのはテレビゲーム『ポートピア連続殺人事件』の地下迷宮であった。  地図というものを自発的に活用し始めたのはもっぱらテレビゲームからであったと思う。 『ドラゴンクエスト... 記事を見る »
2015年6月4日更新

『反知性主義 アメリカが生んだ「熱病」の正体』森本あんり

 おおゴッド!  ここ数年ほど宗教にハマっている。  いま宗教が一番アツい。たまらなくアツい。 アメリカの宗教がとっても面白いのだ。 僕はまったく宗教に疎い。  僕の人生の中でキリストと出会ったのは小... 記事を見る »
2015年5月7日更新

『メキシコ麻薬戦争』ヨアン・グリロ

 ここ一年ほど麻薬にハマっている。  いま麻薬が一番アツい。たまらなくアツい。  ドキュメンタリー映画『皆殺しのバラッド メキシコ麻薬戦争の光と闇』を観てさらに麻薬にハマってしまった。  そう、ハマっ... 記事を見る »
進駸堂中久喜本店 鈴木毅
進駸堂中久喜本店 鈴木毅
1974年栃木県生まれ。読書は外文、映画は洋画、釣りは洋式毛バリの海外かぶれ。世間が振り向かないものを専門にして生き残りをかけるニッチ至 上主義者。洋式毛バリ釣りの専門誌『月刊FlyFisher』(つり人社)にてなぜか本と映画のコラムを連載してます。