1月10日(木)
昨夜遅くまで、新年会に参加。この新年会のメンバーがとても興味深い。それぞれ別の本屋さんに勤める書店員さん3人が、とあるきっかけで意気投合し、集まるようになったとか。店の看板を越えて、日々の仕事について話しているその姿に思わず感動する。そしてそれ以上に互いに友人としてつき合っている姿は素晴らしい。こういう機会がもっと多くの書店員さんにあれば、一段とこの業界は面白くなるんじゃないだろうか。
さて、今回集まったその3人とも、僕はいつもお世話になっている方々で、また若手ながら尊敬に値する仕事ぶりにいつも感銘を受けていた。それぞれの話がどれも面白く、ただただ伺うばかり。お声をかけていただいたことに深く感謝する。
それと、その会で同席したH出版のKさんと僕は思わず抱き合いたくなるほど意気投合してしまった。それは、この日記でも何度か書いた菊名のP書店のことで、KさんもここのH店長さんが大好きで通っているとか…。
とかく出版営業は、商売としては当たり前のことだけど、大きなところに群がる習性があるため、このような町の書店さんの話題で盛り上がれることが意外と少ない。何気ない会話からP書店の話となり、もうその後はその話ばかり。Kさんは深く頷きながら
「ああいった町の本屋さんがしっかり生き残れるシステムを作らないと、やっぱり今後の出版業界はダメだと思います」と話し、僕も大いに賛同する。ああ、何だかとにかくうれしい。ついでに僕の大好きな中村橋のN書店を紹介する。
さて昨日の話はここまでで、本日は取次店N社とT社を廻り、溜まっていたデスクワークを処理するためいつもより早めに会社へ戻った。すると1冊の本が僕へ郵送されてきており、いったい何だろうか?とあわてて開封。
『リトルモア』 VOL.19 WINTER
であった。いったいどうして?と思ったが、埋もれていた記憶の引き出しを探ってみるとあることを思い出した。そうだ! 去年の秋頃、生まれて初めて原稿依頼というものを受け、『炎の営業日誌』の延長のようなものを原稿用紙2枚程度書いたのだ。すっかり忘れていたけれど、それがこの『リトルモア』だったのだ!とあわてて巻末に付けられた「COLUMNS29」というページをめくる。おお、しっかり文章が掲載されているではないか!
『本の雑誌』では、編集後記やいくつかの記事で、自分の書いた原稿が活字になっているけれど、その時は何の感慨もなかった。けれどやっぱりこうやって他社の雑誌で活字になると、不思議な気持ちが沸いてくる。うーん、たった数百文字なのに、妙にお尻がムズムズしてしまうではないか。まあ、こんなことはもう2度とないだろうけど。
それにしても改めて読んでみるとこの『リトルモア』という雑誌は『本の雑誌』とも、僕が書く文章とも対極にあるような雑誌ではないかということに気づく。お洒落で、新しくて、斬新で、何だかあまりに場違いなところに自分の名前が印刷されていて、もしかしてこれって迷惑なんじゃないだろうかと心配になってくる。
事務の浜田には「杉江さん!この29人のコラムのなかで、妙に杉江さんだけくすんでいるんですけど…」なんて言われる始末。ああ、『リトルモア』編集部の皆様、どうもすみませんでした。