5月2日(木)
GWの10連休中だが、本日は8日(水)搬入の『本の雑誌』6月号の部決日にあたり、5日ぶりに出社。連休前の数日狂ったように仕事をしたため、どうにか赤印の日は休めており休息は充分。経理の小林もいつも通り出社しており、単行本編集の金子も午後には顔を見せる。
といってもこのメンツ、半分ワカーホリックになりかけているので、誰も「代休をくれ」とか「休日手当を出せ」なんて言いだしはしない。それよりも逆に面倒だから「会社に住ませろ」と言い出しかねないところが恐ろしい。とにかくこんな仕事熱心な社員を持った本の雑誌社はなんて幸せなんだろう。11連休中の発行人浜本の席に向かってみんなでそう呟く。
5日ぶりの会社は山のようにファックスや郵便物が届いていて、そのチェックだけで1時間近くかかってしまう。そのなかにはフェアの注文書など大変重要なものも含まれていて、こちらは早速出荷の手配。
今月末あたりに日本橋の丸善さんで、大々的なフェアを開催する予定で、そのフェアのキャッチコピーを社内で求めていたのだ。ところがみんな「考えておきます」と言ったまま連休に突入してしまったため、結局僕がいくつか候補考えざる得ない状況に追い込まれてしまった。
連休前に届けておいた候補のうち、担当のNさんが選んでくれたのが「ここが読書の起点です」という、勝手に自画自賛していたコピーだっただけに非常にうれしく眺めていた。
ところが金子はいつもの通り、ブツブツと難癖を付け始める。言葉に対しての編集者の言うことは非常に正しいことばかりなのだが、無理難題が多く、僕のような営業マンにはとても消化できそうにない。途中から耳をふさぐことで解決。
そんななか親友シモから携帯に電話。先日貸した『模倣犯』を読み終わったとのこと。友人のうち本の話が出きる人間はかなり数が限られており、このシモと相棒トオルくらいのものだ。それ以外の家に遊びに行っても、本棚すらない家も多く、いつも淋しく思っている。
ときたま唐突に読み終えた本が、誰々に向いているだろうなどと友人を頭に描いたりするけれど、薦めたところで読むわけではないのが非常に悲しい。みんな口々に「忙しい」と言うけれど、いったい何がそんなに忙しいんだろうか。
僕なんかサッカーのない休みの日は暇で暇でしょうがない。やることは本を読む以外ほとんど何もなく、もしかして僕は何か大切なことをせずに生きているんじゃないかと不安になってしまう。そうだ、今日だって昨日だって仕事をしていなければ、何もやることがないのだ。こんなまま人生を進んでいって良いのだろうか?