WEB本の雑誌

8月21日(水)

 夏休み復帰3日目。身体はだいぶ慣れてきたが、相変わらずトークが不調。一瞬自分が今、何をしているのかわからなくなってしまい、書店員さんとの会話に大きな間が空く。その間が焦りを呼び、一段と会話が噛み合わなくなってしまい、呆然と書店員さんを見つめてしまった。

 さて書店さんから聞こえてくるのは大きな溜息と嘆きの声ばかり。どうも8月の売上がヒドイようで、お盆期間はある程度覚悟していたとはいえ、その前、その後も、クソ暑い天候が強い向かい風となってしまい、まったくの下降線。今週末の給料日(23日)以降どこまで持ち直せるかが勝負のようだが、強い追い風は、10月末発売のハリーポッター第4巻を待つしかないのか…。

 菊名のP書店さんに顔を出したら、前回訪問したときにH店長さんが話されていたポイントカード実施されていてビックリ。まあ、ポイントカードといってもP書店さんは、町の小さな本屋さんだから、各所で問題になっている貯蓄型割引ポイントなんて出来るわけがない。ただ累積5000円の購入に対してちょっとしたプレゼントを渡すだけなのだが、そのプレゼントが僕はとても気に入ってしまった。

 それは文庫のカバーで、ちょうど心地良い手触りの布製で、どんな厚さの文庫にも対応できるよう、片側の折り返しはベルト式になっている。うーん、欲しい…。

 詳しく話を伺ってみると、H店長さんの奥さんがアパレル関係の仕事をしているそうで、生地の選定から縫製まですべてその奥さんの手作りの品。おまけに泣かせるのはポイントカード自体の方で、こちらは娘さんがカラープリントし、ビニールコーティングしてくれているそうなのだ。顧問目黒がこの話を生で聞いていたら、きっと号泣していたことだろう…。

「今まで、売上が悪い悪いって嘆いているばかりで、なんかやる気もどんどん無くなっていたけど、ちょっと頑張らないとね。まあ、ちっちゃな本屋に出来ることだけど」

 H店長さんは照れ笑いを浮かべながら、そう話していた。僕は来月ここで欲しい本を買って、奥さん手作りの文庫カバーを手に入れようと考えていた。