WEB本の雑誌

9月10日(火)

「本の雑誌」10月号の搬入日。珍しく晴れ渡った空の下、エッセ!オイサ!と社内に運び込む。

 基本的にこれは営業の仕事なのか、いつも僕と営業事務の浜田と経理の小林の3人で運び込んでいる。まあ、午前中に納品になるから、編集部は不在で仕方ないといえば仕方ない。それにしても浜田と小林は女性で、男女雇用機会均等法とはいえ、こんな肉体労働を強いて良いのだろうかとちょっと疑問を感じてしまう。

 しかし、毎回毎回、納品が終わった瞬間に、発行人の浜本が出社してくるのが気にかかる。あまりにタイミングが良すぎて、思わず事務の浜田は本日ポツリと漏らしていた。

「どっかで見張っていて、終わるのを見計らっているんじゃないですかね?」
 うーん、真相は闇の中だ。

 営業を終え、夕方会社に戻ると助っ人学生たちはツメツメ作業が一段落ついたようで、10月号を黙々と読んでいる。
「おい! 読むな」と声をかけると不審そうにみんな顔を上げた。
「あのね、君たちは歩く広告塔なの。『本の雑誌』を読むときは、なるべく人の多いところで読みなさい。帰りの電車のなかで表紙が見えるように広げるのが一番良い。それで、たまに『ふーん』と感心してみたり、『ククク』と笑うんだよ」

 話の途中で、またバカを言いだしやがったと助っ人一同に下を向かれてしまった。……。