12月3日(火)
12月の声を聞いた瞬間、忘年会ラッシュが始まった。昨日もとある書店さんと夜遅くまで酒を飲み、フラフラになって家路についた。これから確変パチンコなみに忘年会の連チャンが続く。
僕が就職して一番驚いたのは、サラリーマンのタフさである。前の会社は、連日連夜接待ばかりの会社で、月曜日から金曜日までエンドレスで酒宴が続いた。もちろんその接待も、一次会だけでなく、二次会、三次会と流れ、御茶ノ水で始まった接待が、なぜか最後は歌舞伎町まで動いているお決まりのコースがあった。
それを毎晩続けていると20代前半だった僕でも週の半ばにはボロボロになるのに、40代50代の上司達はなぜか遅くなるほど目に輝きが増していた。逃れるようにして終電で帰ろうとする僕を捕まえ「明日は明日だからな! きっちり来いよ!」と脅すのであった。
そして翌朝、意地と吐き気を胸にフラフラで出社すると、上司はみんな先に出社しているではないか。昨夜別れてからも飲み続けていたはずなのに、結構スッキリした顔で、こちらを見てニヤリと笑うのだ。信じられないタフさであった。
高校時代。朝の通学電車で見るサラリーマン達はみんな疲れた目をして、やる気のなさそうな、それこそ生きる気力もないようなそぶりで満員電車の隣人に身体を預けていた。それを見て、若かった僕は「こいつらはアホだ」と考えていた。
しかし、しかし。就職してみると、その疲れきったサラリーマンの代表みたいな上司が、ガンガン営業をかけ、売上を上げていく。若造の僕なんかにはとても出来ない仕事をし、大きな取引を決め、そして夜は夜で飲み続け、接待という仕事をこなしていく。あの朝の、死んだような顔をして電車に乗っているのは、唯一休息できる時間なのだ…と気づくまで時間はかからなかった。
今朝、電車に乗って窓ガラスに映った自分の顔を見つめた。死んだように疲れ切った顔をしていた。多分廻りの高校生は、僕を見て「アホ!」と思っているだろう。まあ、いいさ、君も社会に出てみればわかるよと思いつつ、静かに目を閉じた。