WEB本の雑誌

3月6日(木)

 直行で柏へ。
 しかし、意気込みすぎてしまったのか10時前に着いてしまい、しばらく駅前のドトールで時間を潰す。ああ、こんなことになるならもう少し寝ていれば良かったとちょっと後悔するがそれはあとの祭り。

 10時を過ぎて、W書店のO店長さんを訪問すると「どうしたの? こんな早くから」と驚かれる。いつもと逆回りしていまして…と答えつつ、最近の売れ行きと面白かった本について話す。O店長さんは驚くほどの本ヨミで、話題の新刊はほとんど読んでいると思われる。本日は『ふたり道三』宮本昌孝著(新潮社)と『第三の時効』横山秀夫著(集英社)について。

 『白い犬とワルツを』のヒット以来、出版業界では書店さんのつくるPOPが注目されている。しかし書店さんのなかにはそのPOPが嫌いな書店員さんもたくさんいて、その理由は「本は自分で探すもの」だったり「あれを立てると奥の新刊が見えなくなる」だったり「汚らしい」だったり「テナントに禁止されている」だったりといろいろあるのだが、それはそれでその書店さんのポリシーだと思う。

 本人に確かめたことはないので理由はわからないけれど、このW書店さんにもポップが一枚もなかった。O店長さんほど本ヨミであれば、書く気になればいくらでも書けるだろうが、きっと何かのポリシーがあるのだろうと考えつつ、お店を後にする。

 駅の反対側に移動し、S書店さんを訪問するが、文芸担当のAさんも前文芸担当のMさんも公休日。いやはやいやはや、むぅ…と唸りつつ、新松戸へ。

 駅前のS書店T店長さんを訪問し、最近のお客さんについて話す。
「ここは夜が稼ぎどきで、今までは8時頃がピークだったんだよね。それがなんか最近7時頃にズレてきていて、みんな帰るのが早くなったんだね。でもさ、早く帰って何してるのかな? 本を読んでくれるならそれで売上が上がるからいいんだけど、どうもそうでもなくて、テレビも視聴率が悪いみたいだし、CDも売れてないんでしょ。うーん、みんな何をしてるんだろうね? 寝ちゃってるのかな?」

 ちょうど昼飯の時間帯になったので、駅前にあった中華料理屋に入る。最近、野菜を食べてないなと思いつつ(僕は極度な偏食でそもそも野菜が食べられない)、野菜炒め定食を注文する。これだとどうにか野菜を食べることができるのだ。

 早飯も芸のうちではないけれど、5分で食べ終わり、隣にあったほとんどゲームとコミックが並べられている新古書店に入る。まったく期待せず数少ない文庫文芸棚をチェックしているといきなり目に飛び込んでくる出はないか。オォ! なんと僕の蒐集本リスト筆頭、山口瞳の男性自身シリーズ(単行本)が2冊ささっている。あわてて手帳をめくると棚にささっている2冊とも持っていないものだった!! 2冊で420円。これ神保町だと1冊5千円?

 幸福感に浸りながら松戸へ移動。昼飯を食うと集中力が薄れるもので、集中力が大事な営業マンとしてはつらい時間帯。しばしイトーヨーカドーのベンチに座りつつ、気の高まりを待つ。

 R書店さんを訪問するが、担当のHさんは休憩に出たところ。このまま待つか次に行くかは分かれ道なのだが、ちょっとこの先の訪問を考えると、後にせざる得ない。新刊チラシと名刺を渡し、綾瀬に移動。それにしてもHさんとなかなかお会いできない。こういうのも運というのだろう…が、今日は本当に運がない。綾瀬のY書店T店長さんも不在で、本日この時点で6戦4敗。

 とほほほほと嘆きつつ、北千住のM書店さんを訪問する。この書店さん、大きなチェーンでなおかつ売上も良いのに、僕、今まで恥ずかしながら訪問したことがなかった。それには深い理由はない。しかし意味不明な理由はある。それは僕がこの東武伊勢崎線で生まれ育ったということ。何となくそういう場所は訪問しにくい。無いとは思うが、同級生が書店員さんだったらどう対応すればいいのか?なんてことが不安を生む。

 今回はそういう意味で意を決しての訪問。担当者さんに声をかける。もちろん同級生でも同窓生でもなく一安心。これからちゃんと訪問しますのでよろしくお願いしますと話し、お店を後にする。

 その後、千駄木のO書店さんを訪問するが、なんとこちらも店長さんが不在で、結局本日8戦6敗の成績。これじゃ浦和レッズの成績以下。でもこれで良いんだ。とにかくお店を訪問するというのが大事なんだから。
 
 夕方会社に戻り、注文を整理し、何軒か電話を入れ、何軒かメールを書き、浜本と金子と打ち合わせをし、浜田に昨日見たDVD『天空の城ラピュタ』の素晴らしさを説き、7時半頃会社を出る。

 こんな1日を約200回ちょっとくり返すと、僕の一年が終わる。