WEB本の雑誌

5月28日(水)

 直時代からつき合いのある書店さんを訪問する。

 そこは駅近くの路面店で30坪ほどの小さなお店。いわゆる町の本屋さんなのだが、店長のSさんはとても本への造詣が深いので品揃えは魅力的だ。

 そんな店長さんに最近の売れ行きについて話を聞くと
「もう、全然ダメ。雑誌もダメ、単行本もダメ、文庫もダメ。みんなダメ。本が来ないのはずっと昔からだけど、最近は一段とヒドイしなあ。前はそれなら他の本を売ろうと思ったんだけど、今はそういう本が売れなくて、テレビや新聞でドーンとなった本だけ動くんだ。ほんと、こういう小さな独立店舗はもう無理なんじゃないのかなあ」とグッタリ顔で話される。

 なんとなくポジティブな言葉をかけて明るい話題に変えようかと思ったけれど、現実はそんなものではなく、僕が訪問している町の書店さんは、ほんと息も絶え絶えで商売をしているお店が多い。それはもう個人の努力でどうにかなるものではなく、構造的なというか時代的な問題だから厄介だ。

 ただし。
 数年前ならこういう悲鳴が小さな書店さんの特権だったけれど、最近では大手書店のもっと大きな悲鳴が聞こえてくる。きっと5年後の業界地図が見える人なんて誰もいないんじゃないなかろうか。もちろん、その地図のなかで働いている自分の姿は、もっと見えないけど。