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7月3日(木)

 禁煙3日目。

 昨夜、深夜。
 唐突にタバコが吸いたくなり、あわや唯一タバコというかシケモクが残っている車の灰皿に向かいそうになる。それをしたらこの二日間の死に物狂いの苦労は何だったんだと反省し、じっと我慢。

 蒲団にくるまり身もだえしつつ、頭に浮かんでくるのは、タバコが美味かったシーンだ。
 例えばレッズ戦のハーフタイム。不甲斐ない選手達を罵りながら階段際で立て続けに吸うあの苦い味。俺はもうあの幸せを手にすることが出来ないのかと考えると、つい起きあがって車に向かいそうになる。

 知らないうちに眠りにつき、そして朝となり、起き抜けが一番タバコが吸いたくなる瞬間だったはずなのだが、今日は、自分がこの時間にタバコを吸っていたことすら忘れてしまって、気づいたら家を出ていた。

 どうも禁断症状の山場が過ぎたようで、本日はほとんどタバコのことを考えずに過ごせた。

 しかししかし。
 この日の夜、仲の良い営業マンYさんと酒を飲みに行くことになり、大きな誘惑と戦うことになる。酒とタバコ。これは切っても切れないアイテムだ。おまけにYさんは愛煙家。

 そしてついに誘惑に負けて……。

 ところが、美味くないんだ、タバコが!!
 この3日間あんなに夢見たタバコが、こんなにマズイとは…。
 俺は、こんなものに身もだえし、そして今まで約20年間も吸ってきたのか。
 なんだかショックを受けつつ煙を吐き出す。
 その瞬間、僕がこの禁煙に勝利することを確信した。