10月21日(火)
高校1年のとき、教科書を買うために母親からもらったお金を使い込んでしまった。それがいくらだったのか、何に使ったのかは忘れてしまったけれど、教科書販売の日までに補てんすることが出来ず、結局手に入れられないまま1年間を過ごすことになった。
どっちにしても授業中はほとんど寝ているばかりで、先生がそういう僕を指すことはなかったし、試験は隣の席の女の子に頼み込んで赤点ギリギリ分だけカンニングさせてもらって、どうにか進級することができた。バカな人間はこういうことが可能だとわかると翌年も翌々年も同じことをしてしまう。だから高校3年間、教科書を持つことなく過ごした。
そのときはそれで良かったのかもしれないけれど、さすがに社会に出て、しかも人と会う営業という仕事をしているとあまりの無教養はキツイ。先日もとある書店員さんと昼食をとっていたら松尾芭蕉の俳句の話になり「どの句が好き?」なんて聞かれて、思わず沈黙し、頭を下げた。どの句どころか、知っている句が1つか2つしかなく、それも後から考えたら交通標語だったりしたのだ。
いつもいつも勉強して来なかったことを後悔しているのだが、ひとつだけ無教養だからこそ人一倍楽しめることもある。それは時代小説や歴史小説を読むときで、ただいま僕『三国志』北方謙三著(角川春樹事務所)に思いきりはまっているのだが、タイトルが三国だから三国になるのだろうと予想はつくものの、この山のように出てくる登場人物のなかで誰が三国の主になるのかもわかっていない。
呂布なんていうとびきり強い将軍が出てきたから、コイツが絶対一国の主になるだろうと感情移入しながら読んでいたら三巻であっけなく死んでしまいビックリ。他にもこれはと思うものが毒矢で殺されたり、吐血して死んでしまったり、いやはや一頁一頁めくるのが気がきじゃないのだ。
ここまで書いて、念のため発行人改めトーマスも改めアバレンジャーになった浜本に原稿を見せたところ、この原稿はアップしちゃダメだとボツ宣告。
もうこんなに書いたんですよ、と言い寄ると、オマエの無教養は知っていたがここまで酷いとは知らなかった、とにかく杉江自身のためを考えて言っているんだから…なんて真剣な表情だった。
いまさら書き直すほど時間はないし、まあ、いいや。アップしちまえ。ちなみにこの『三国志』。昨年『火怨』を読んで興奮した人(僕と目黒ですが)は絶対ハマる本です!