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12月24日(水)

 クリスマス・イブ。
 世の中が妙に浮かれる日が嫌いな僕としては関係ない日といいたいところだけど、娘が産まれてからその認識が180度変わってしまった。コイツが喜ぶなら何でもしてやるぜ、おっとつぁん…といった感じだ。

 それは、ここ数日お会いした他のおっとつぁんに聞いても同じようで「うちの娘はサンタさんに頼むプレゼントと親からもらうプレゼントが別なんですよ、サンタさんに頼む分はうまく隠しておかないと」やら「トイザラスの駐車場が満員で1時間ばかし歩いて行っちゃいました」なんて、日頃の仕事のときの厳しい表情とはうってかわって、柔和な表情で笑みがこぼれ落ちていた。

 もしかして、サンタが一番幸せにしてくれるのは、おっとつぁんなんじゃないか? なんて考えたが、そんなのどうせ10年くらいしか続かないわけで、ああ、それを思うと哀しみで胸が潰れそうだ。

 さてさて、そんなおっとつぁん話は脇に置いておいて、仕事の面では予想通り、最悪の一日。

 街にはバッテリーの切れたおもちゃのような足取りのカップルが多いから目的地にたどり着くまでにいつもの倍以上の時間がかかるし、売場も妙に混んでいて、その多くがプレゼント包装を頼むもんだから店員さんを捕まえるなんてとても不可能。

 イライラしつつ書店さんを廻っていたが、よくよく考えてみると、そういうお客さんのおかげで僕らはご飯を食べていけるわけで、まったく本末転倒の怒りであることに気づく。

 それに一番大変なのは、僕のような営業マンではなく、鋭利な紙で指先を切りながらプレゼント包装をしている書店員さんだ。彼ら彼女らは、例え恋人がいても、遅番なら店が閉店する10時、11時過ぎまで働かなければならないし、僕のようなおっとつぁんだったとしても帰宅したときには、子供はすっかり夢の中。

 まさにサービス業なのだが、そのサービスを感謝される機会があまりに少ないような気がする。お店で何かうれしい対応をしてもらったときには、忘れずに感謝の言葉をかけようと思った。