WEB本の雑誌

2月3日(木)


 本屋大賞に関して『編集会議』から取材を受け、その後は青山、渋谷と営業。予定の半分であえなく時間切れ、60点の出来か…。

 そんななかとある書店さんで芥川賞を受賞した阿部和重の話題になったのだが、受賞作の『グランド・フィナーレ』(講談社)よりも、新潮社の文庫が売れているとか。

 若い人が興味を持っても、やはり単行本はつらいのだろう。しかし書店員さんは「それでも興味をもってくれるだけでもうれしいですよね」とのことで、確かにそのとおり。

 また別のお店でコミック担当の方にコミックの売り方を教わろうと声をかけたら、上げられた顔に大汗。

 どうしたのかと問うと集英社のジャンプコミックの搬入日だそうで、しかも『ONE PIECE』や『NARUTO』やらの大ベストセラーコミックが4点も重なって出版されるとかで、その発行部数だけで600万部(?)を越えるとか。

 むー、何だかもうコミックは出版のなかでは別の産業なのではないか…なんて考えさせられる数字がその後の話でもいっぱい出て、これはこれはと興奮してしまったのだが、実は逆にそれだけシビアで、文芸書以上に絶版や品切れがすごいとか、ページの指定も厳しいとか、最低の出版ロットがとても高いので、単行本にしてもらえない作品も結構あるとか、なかなかどうして他人の芝生が青くみえるだけのようだ。

 どっちにしても汚名返上ではないけれど、清原さんの本をしっかり売らなければならず、そのヒントをたくさん頂いて帰社。