4月19日(火)
『千利休』の重版搬入を待って営業へ向かう。
それにしてもすごいな『千利休』。今回の重版で5刷目なんだが、こんなに一気に版を重ねたのは僕が入社してから初めてのことだ。しかも書評掲載爆発後もジックリ売れていくこの感じは、出版社としてというか、営業としてというか、作品としてというか、とにかく一番良い売れ方なんじゃなかろうか。出来上がってきた5刷目の『千利休』を思わず頬ずりしてしまう。
まあ、こんなことを書くとまた浜本や荒木から「お前がチマチマしているからだ」と怒鳴り声が聞こえて来そうだが、なんと調子にのった浜本は、なんと「本の雑誌」6月号で本の雑誌初のマンガ特集、それも少女漫画特集をするという暴挙?に出て、何だかここ数日、ノリノリの鼻歌交じりに編集作業に勤しんでいるのである。
やっぱり人間好きなことやらないと、そして出版社もやはり好きな本を出すというのが原点なんじゃなかろうか、しかし好きなことで勝負して負けたとき(売れなかったとき)は本当にツライだろうなぁ、なんてことを考えつつ、本日最初の営業先、阿佐ヶ谷のS書店さんを訪問する。が、いきなりトラブル発生で、急遽会社に戻ることに…。
くくく、オレは何も失敗するなとはいわないよ。オレだって失敗ばかりだし。ただ失敗しないように注意して仕事をするのと、失敗したときにはきちんと責任を取るってことは大事なんじゃないか。
そういえばとある打ち合わせの際の、先方の上司と部下の会話を思い出す。部下の書類のケアレスミスに気付いたとき「気持ちのこもった仕事をしようぜ」とその上司は部下の肩を叩いたのである。たかがケアレスミスでと思ったが、そういうケアレスミスこそ気持ちがこもっているかいないか一番現れる部分なのだ。
そうそう「気持ちのこもった仕事しようぜ!」