WEB本の雑誌

3月14日(火)

 9時出社。
 僕は、どうしてこんなにモラルやルールに縛れて生きているのだろうか? 『日本はじっこ自滅旅』鴨志田穣(講談社)を読んでいると、どこにも行けない自分が哀しくなる。

 紀伊國屋書店新宿本店さんを訪問。1Fの名物企画・バトルロイヤル本コーナーでは、今月のチャンピオン本として『オシムの言葉』木村元彦著(集英社インターナショナル)が平積みされていた。自社本でもないのになぜかうれしい。そういえば、ジュンク堂の田口さんも「面白かったわ」なんて話していたっけ。

 丸ノ内線をUの字に営業。大手町のK書店でHさんや御茶ノ水のM書店Yさんから「本屋大賞お疲れ様です、すごい楽しみにしてますよ」と声をかけられ、うれし泣き。こうやって支えてくれる人がいるから続けられるのだ。

 本日の目玉新刊はもちろん『Op.ローズダスト』上・下巻 福井晴敏著(文藝春秋)。この本が来年の本屋大賞ノミネート作に入ったら大変だな。二次投票の期間を伸ばした方がいいかもなんて。

 全然関係ない話なのだが、先日会社の2階の応接ソファーで新聞社の方から「文学賞について」なんて取材を受けた。「文学賞が文学の質の向上に役立っているか?」とか「ビジネス化していることについてどう考えるか?」なんてとても僕には答えられないことばかり聞かれ、「わかりません」を連発していたのだが、そのとき窓の向こうに見えるアパートのベランダに不思議なもんが干されていることに気づく。ハラマキ? うん? 

 なんとそれは着ぐるみの馬の頭ではないか!!!
 思わず目を擦り見入ってしまったが、間違いない。馬の頭だ。
 果たしてあのアパートには誰が住んでいるのか? そしてなぜ馬の頭が必要なのか? うーん、文学賞のビジネス化よりもそっちを調べた方がいんじゃないですか? と言いたくなったが我慢した。