7月19日(水)
藤原の机の上に『エンターテインメント作家ファイル108 国内編』の束見本とゲラを見つけ、胸がドキンとなる。
自分の頭のなかにあったイメージが約1年の時をかけて、こうやって本になるのか。レイアウトも藤原と組版担当のカネコッチがしっかりタッグを組み、僕の想像以上の出来。あとは装丁か。山田英春さん、よろしくお願いします。
というわけで雨も関係なく夢中で営業。しかし営業マンが「絶対売れる」とか「絶対面白い」という本は売れないというジンクスもあり、どうトークしていいのか難しい。でもでもやっぱり気持ちが相手に伝わるのか「面白そうですね、ちょっと増やして発注しますね」なんて多めの注文をいただける。
そういえば以前とある書店さんで「杉江さんって何でいつも自信なさ気なんですか?こんな面白い本営業しているのに」と叱られたことがあったのを思い出す。それは決して本に自信がないわけでなく、自分に自信がないから弱気なんだと思うけど、営業マンから熱意が伝わらなければ仕入れる方も困るのは当然だろう。
次に廻ったお店では、突然初対面の店員さんに「確かに面白そうですね。自信ありますか?」と聞かれ、とっさに「あります!」と大きな声で答えてしまった。「じゃあ、この数で」とここでも多めの注文をいただく。
やっぱり気持ちって大事だな。
そしてその気持ちが、本に乗りうつるんだよね。
僕はそう信じているからこそ、本が好きなんだ。