WEB本の雑誌

8月1日(火)

 一昨日が誕生日だったのだが、娘からピアノの演奏をプレゼントされた。

 曲は今、練習しているベートーベンの「よろこびのうた」。しかし僕、実は音楽の成績が10段階で1とか2のいわゆる赤点野郎だったからこの「よろこびのうた」がどんな曲なのか知らなかったのだ。

 ところがところが娘がそれを引き出して大興奮! なんと浦和レッズが大勝利したときに歌われるあの歌ではないか! 思わず義姉にもらった電子ピアノの横に立ち、大きな声を張り上げて歌ってしまった。ちなみに娘がピアノを習うといったとき、ピアノの先生に「We are Diamonds」を弾けるようにしてくださいとお願いしたのだ。娘よ、ありがとう、そしてまた頑張ってくれ。

 ああ、四捨五入したら40歳になっちまった。

 池袋のジュンク堂に行き、田口さんとお話。9月にポプラピーチ(http://www.poplarbeech.com/)で連載されていた『書店日誌』が本になるとかで、いやはや今から楽しみだ。隣りには是非とも『書店風雲録』を並べてもらおう。オオ! チラシを作らないと!

 そういえば、『書店風雲録』を作ったときに、もうこの会社もこの業界も辞めても良いかな?
と思ったのだ。いや大袈裟にいうと死んでもいいかなと思った。例え僕が死んでも『書店風雲録』がこの世に残るなら、それで僕が生きた価値はあったんじゃないかなんて考えたのだ。

 その思い自体は今も変わっていないのだが、あれから約2年半、息継ぎ息継ぎしつつ仕事を続けてきた。

 そして今度は8月の新刊『エンターテイメント作家ファイル108 国内編』北上次郎著を出したら辞めてもいいかな、なんて思っている。それはお世話になった本の雑誌社及び北上次郎への感謝の気持ちをこめた1冊であり、またもっとお世話になっている「本の雑誌」読者の方への最大のプレゼントになるのではないかと思っているからだ。

 ちなみに編集の藤原も「僕、この本作れたこと誇りに思っているんです。書評集ですからそんな部数は出ないかもしれませんが、『本の雑誌』の読者の方には胸を張って面白いですよと言えますよね。」とやけに良いこと言いやがる。

 お前ちょっとわかってきたか? というか僕、藤原の使い方、というかこいつの得意な部分と不得意な部分がわかってきた。それをここで書くと本人がむくれて、僕より先に辞めてしまうかもしれないので書かないが、これからはうまくタッグを組んで本を作っていけそうな予感を感じる。しかしそういう期待を裏切るのも藤原の得意技だったりするから、あまり信用してはいけない。

 その後もしばし池袋を回ったが、担当者さんに会えず残念無念。こっそり池袋西武で開催していた古書展でサボる。

『オーパ!の遺産』柴田哲孝著(WAVE出版)を読んで以来探していた『アマゾン・クライマックス』醍醐麻沙夫著(新潮文庫)を発見し逆上。ってこんなことしている場合じゃないんだけど。