8月2日(水)
通勤本は昨日発見した『アマゾン・クライマックス』醍醐麻沙夫著(新潮文庫)。現地に住んでいるからこそ書けるアマゾンの描写、自然への考察、あるいは釣りに対しての想い、予想以上に面白く一気読み。ってこういうことを『WEB本の読書部』(http://review.webdoku.jp/)に書けばいいのか。
東横線から横浜を営業。
青山ブックセンター自由ヶ丘店で担当のKさんと話していたら何だか肩が落ちている。
「真向かいにブックオフができるんですよ」。自由ヶ丘にブックオフ、何だかものすごく違和感を感じるが、例え品揃えの変わった青山ブックセンターとはいえ、影響がないわけはないだろう。
そういえばブックオフと新刊書店が隣り合っている荻窪のブックセンター荻窪では担当者さんがこんなことを漏らしていたっけ。
「ブックオフにない本を揃えてます。」
僕がものすごく信頼している書店員さんのひとり、横浜M書店Yさんを訪問。Yさんとはほとんど同年代で私生活の話などはほんと友だちのように語り合っているのだが、こと本に関してはきっちりした見方を持っている人なので、新刊チラシを出すときは毎度真剣勝負。どんなに仲が良くても自店で売れないと思えば発注せず(少なく)、行けると思えばガシッと来る。手抜きの本なんて見せようものならしっかりそこをついてくる。しかもYさん、それだけで終わらず例え自店で売れないと思っても、「○○書店なら売れるんじゃない?」なんてヒントもくれる。
そういえば、最近やたらと書店員さんに話を聞きたがる編集者がいるけれど、書店にヒントは転がっていても答えはないと思うし、販促だけならともかく装丁やら中味まで全部書店員さん任せというのはおかしいんじゃないか。作り手のプライドや意思というものがあまりに欠落しているように見えるけど、どうだろうか?
さてそのYさんに、8月の新刊『エンターテインメント作家ファイル108人 国内編』北上次郎著を営業。
今朝藤原が出してくれた分厚いゲラも見せると
「うわーすごい! これは良いね~」と感嘆の声をいただく。
「ねぇねぇ、これ書店員の棚作りにすごい役立つね(笑)そうそう12月とかにも売れそう」。そうか秋の読書週間に間に合わせようと8月末の出版にしたのだが、そうか年末にもいけるか。
「2200円とちょっと高いのが…」と僕が言うと「何言ってるのよ。これなら安いって」ととても嬉しい言葉。
そのときレジにお客さんが並びだしたので、多めの注文をいただき、お店を後にしたのだが、実は僕、とてもうれしくて泣いていたのだ。
ありがとうYさん、これからもYさんが太鼓判を押すような本を作って営業に向かいます。