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10月16日(月)


 金曜夜、新宿池林房で行った目黒考二還暦パーティーは、沢野さんの乾杯で始まり、木村弁護士の歌で絶頂を迎え、主賓である目黒さんの挨拶で終わったが、目黒さんがいつも以上に早口になっていたのは、涙をこらえてのことだったのだろうか…。しかし懐かしい面々に囲まれ、目黒さんは幸せそうだった。

 僕はその還暦パーティー以来、退職したい病に取りつかれ、ちょっとブルー。なんだろう、辞めた人(卒業していった人)ってすごく楽しそうに見えるんだよな。なんか自由っていうか。そして過去は常に賛美して語られるものだけれど、その賛美された過去に押しつぶされそうになっていたりする。

 東京、銀座を営業。

 とある書店さんで「月曜日っていったら昔は朝からあれもこれも電話注文していて忙しかったのに、最近はそんなこともないなぁ」と話される。本屋大賞などをやって盛り上げているつもりだけど、本屋大賞が始まった2004年以降も出版市場は縮小しているわけで、もっと違うお祭りというか、販促というか、本の面白さを伝えるというか、なりふり構わずいろんなことをやった方がいいのではなかろうか、なんて思うけど、どうだろう…。

 銀座のK書店Yさんとお話しのついでに妻から言われていたフルーツタルト屋の場所を伺うと、地図を書いて教えてくれた。早速銀座の街を探検し、しばし迷った末に、超メルヘンチックなそのお店を発見。こりゃとてもおっさんひとりで入れるようなお店じゃないし、そもそも妻が自分で買った方が楽しいのではないかと思い、購入は控える…ってまだ営業が残っていて買っている場合じゃなかったんだけど。

 書店店頭にはノーベル文学賞を祝うはずだった村上春樹の著作が並んでいるが、これが受賞をしなくても売れているからビックリ。

 うーん、やっぱりブルーだ。タルト買ってくれば良かったな。