WEB本の雑誌

12月14日(木)

 通勤読書は『遠い港』北方謙三著(角川文庫)。

 前日、ブックストア談浜松町店さんの「自然のなかで生きる男たちフェア」で見つけた1冊なのだが、これが素晴らしい。網元の息子である中学生・洋二が、恋愛や漁を通じて大人になっていく様を描いたのが本書なのだが、これは北方謙三版『翼はいつまでも』であり、『雨鱒の川』ではないか。<両著作とも川上健一著(集英社文庫)> 少年小説の傑作だぁ!

 僕は北方さんの著作をそれほど読んでいるわけではないのだが、ハードボイルドや歴史小説だけでなく、こういう普通小説を書かれていたなんて!とビックリしてしまった。池上冬樹さんの解説を読むとまだまだこういう普通小説があるようなので、これらを読破しようと朝の埼京線のなかで決意する。

 溢れかえる若者達の隙間をぬって、渋谷を営業。なかなか担当者さんに会えず、苦戦する。
 とりあえずランキングのポスターなどを置いて帰ってくる。

 夜は、忘年会。
 新宿の高層ビル内の飲み屋だったのだが、こちら(窓際)に向かってカップル席が設置されており、時間とともにじわじわと近付く二人を眺めつつ、鼻息粗くビールを飲む。こういうところを調べてくるのだろうか?

 日頃、話を伺うことの少ないコミック版元さんの話などを聞き、盛り上がる。ジャンルが違えばもはや他業種のような出版業界。まだまだ知らないことばかり。