新春恒例、年間ベスト10の季節が今年もやってきた！　というわけで、「本の雑誌」１月特大号は、お待たせのベスト10大特集号。本の雑誌が選んだ2014年度ノンジャンルのベスト10、鏡明のＳＦベスト10、池上冬樹のミステリーベスト10に、今年から佐久間文子の現代文学ベスト10、栗下直也のノンフィクションベスト10、三田主水の時代小説ベスト10、そして北上次郎のエンターテインメントベスト10が加わって、なんとベスト10が怒濤の７連発！　さらに作家、評論家、翻訳家など総勢32名が選ぶ「私のベスト３」、もちろん忘れちゃいけない読者のベスト１もあるぞ！のベスト尽くしの大特集だ。元祖サッカー本大賞　※類似商品に惑わされぬようお気をつけ下さいにパンダ本大賞、女子枠、食べ物枠、時代小説枠も入り乱れる侃侃諤諤の大激論の末、ベスト１に輝いたのは『●の○で△を▲○る』！　愛とビールがあふれるベスト10攻勢で2014年の面白本が大集合。さあ、正月休みはおこたでぬくぬく読書三昧といこう！

　新刊めったくたガイドは、酒井貞道が温厚篤実頭脳明晰名探偵キャンピオンに◎を打てば、ニューフェイス倉本さおりはパロディの名手が描く含み笑いの迷宮にこんにちは！　大森望がＪ・カールソンの堂々ＳＦ『凍りついた空』を一気読みすれば、本誌初登場円堂都司昭は現代社会の暗部をあぶり出す葉真中顕『絶叫』にガーン。ガイド初登場沢田史郎が畑野智美の応援歌『ふたつの星とタイムマシン』に元気百倍なら、これまたガイド初登場堀部篤史は「つながり」時代を生きる若者たちを本屋のレジに立ちながら考える。そして北上次郎は沢木耕太郎まさかの賭博小説に、いやはや、すごいと驚嘆。こういう小説を読みたかったのだとおじさんがぶっとんだ小説の全貌は54ページ。これで正月休みの読書計画も万全。お屠蘇片手に読みまくろう！

　今月から創刊40周年記念特別企画として「本棚が見たい！」がスタート。ちょっと気になる本屋さんとちょいとうらやましい書斎を４ページずつで、なんとカラーで紹介する巻頭口絵だ。乞うご期待。そして高野秀行の不定期連載「朝ひとときの旅」番外編「夜ひとときの旅」に、瀧井朝世が『愛の裏側は闇』を読む新年の読書と突発企画も超盛り上がりなら、小野一光に徳永圭子、秋葉直哉に今尾恵介、日下潤一に久田かおり、若島正に青木大輔と新連載も続々登場！　本文デザインも一新して、見た目も中身もますます充実。おじさん三人組も無事にウィンナーカレーを食べているから安心してねの本の雑誌１月号は、カラーも入った増ページのため、すまぬすまぬの特別定価で本体778円＋税。一家に一冊と言わず、二冊三冊と買ってみよう！