●担当者●精文館書店中島新町店 久田かおり

2020年6月25日更新

『水を縫う』寺地はるな

 これはアタクシ的ド直球の好きが詰まった一冊だ。出てくる誰も彼もが好きだし、語られるエピソード一つ一つが好きだし、表紙も好きだしタイトルも好きだし。とにかく何から何まで大好きだ。  登場人物は祖母と母... 記事を見る »
2020年5月28日更新

『赤ちゃんをわが子として育てる方を求む』石井光太

 初めて子どもを産んで病院から退院するときのこと。世界中が、道沿いに咲く満開の花たちまでもが自分と子どもを歓迎している、と思った。「子どもを産む」ということは親自身も喜び、周りからも祝福されることだと... 記事を見る »
2020年4月23日更新

『ザリガニの鳴くところ』ディーリア・オーエンズ

 全米で500万部売れた! 2019年アメリカでいちばん売れた本!だという。しかも先に読んだ知り合いの、その全てが声をそろえて大絶賛していた。本当に大絶賛だ。 そんなにか? そんなにすごいのか? ほん... 記事を見る »
2020年3月26日更新

『文身』岩井圭也

「久田さん、私小説書いてくださいよ」なんてオファーが来たらどうしよう。【私小説】主人公が「私は」という一人称で物語る形式の小説。 と新明解国語辞典第五版には書いてある。これだけならそんなに問題はない。... 記事を見る »
2020年2月27日更新

『ドミノin上海』恩田陸

 連続テレビドラマを見続けるのが苦手だ。堪え性がなく飽きっぽいので、毎週決まった時間に少しずつ話が進むのがつらい。 話題のドラマの第一話は嬉々として観るけれど、翌週にはうっかりすっかり観忘れてしまう。... 記事を見る »
2020年1月30日更新

『雲を紡ぐ』 伊吹有喜

 子どもの頃、冬になると母親が編んだセーターを着ていた。自分の好きな色と好きな柄をリクエストしたそのセーターは友だちからいつもうらやましがられていた。小さくなったり汚れたりしたらそのセーターはほどかれ... 記事を見る »
2019年12月26日更新

『熱源』川越宗一

 平成で始まった2019年が令和で暮れようとしている。いろんなことのあったこの一年、しみじみと感慨深い。 さぁ、年末年始読書にぴったりな読み応えありありな一冊を紹介しようではないか。 昨年『天地に燦た... 記事を見る »
2019年11月28日更新

『スワン』呉 勝浩

「サバイバーズギルト」という言葉がある。災害や事件事故を奇跡的に生き延びた人が、生き残った自分を責め罪悪感にさいなまれることだ。穂高明著『これからの誕生日』(双葉文庫)やリアノン・ネイヴィン著『おやす... 記事を見る »
2019年10月24日更新

『展望塔のラプンツェル』宇佐美まこと

 諸般の事情により11年ぶりに横丁カフェに戻ってまいりました。みなさんご機嫌いかがですか。11年分年を取った久田です。 ちょうど超絶に誰かにオススメしたい本を読み終わったところだったのですよ、いや、ほ... 記事を見る »
精文館書店中島新町店 久田かおり
精文館書店中島新町店 久田かおり
「活字に関わる仕事がしたいっ」という情熱だけで採用されて17年目の、現在、妻母兼業の時間的書店員。経験の薄さと商品知識の少なさは気合でフォロー。小学生の時、読書感想文コンテストで「面白い本がない」と自作の童話に感想を付けて提出。先生に褒められ有頂天に。作家を夢見るが2作目でネタが尽き早々に夢破れる。次なる夢は老後の「ちっちゃな超個人的図書館あるいは売れない古本屋のオババ」。これならイケルかも、と自店で買った本がテーブルの下に塔を成す。自称「沈着冷静な頼れるお姉さま」、他称「いるだけで騒がしく見ているだけで笑える伝説製作人」。