WEB本の雑誌

1月21日(火)

 昨日赤坂のB書店さんを訪問し、H店長さんから紹介されたのがこの本。『日本がアルゼンチンタンゴを踊る日』ベンジャミン・フルフォード著(光文社)本体667円。じわじわ売れているそうで、H店長さんも気になり一読ししたところ、思わず興奮と怒りを覚えた本だそうだ。

 お薦め本は素直に購入するというのを人生のモットーにしているので、すぐさま購入し、帰りの電車のなかで読む。これ、あまりにタイトルが遠回り過ぎているような気がするが、ようは日本経済はこのままいくとデフォールトしたアルゼンチン同様、沈没するのではないかという警鐘本なのである。

 その理由がすこぶる刺激的で、現在の不況は<ヤクザ不況>だと著者は言い切る。景気回復に絶対必要な不良債権処理が延々進まないのは、その不良債権になった土地の多くにヤクザが絡んでいて、そこに絡ませたのが政治家や官僚なのだという。アメリカはそれに気づき、改革を迫ったが保身命の政治家はこのままフタをしつつ、どうにか誤魔化していこうという政策しかしない。そういうものをきちんと数字を紹介しつつ、世界から見た日本を描く。

 もちろんそういう悪しき習慣に日本のメディアも気づいているのだが、そのメディアも公表することよりは隠すことに一役かっているようで、まったくジャーナリズムが機能していないそうだなのだ。

 経済なんて何にもわかっていない僕でも、政治が腐敗しているのは気づいているが、いやはやここまでヒドイものなのかと思わず目からウロコが落ち、日頃営業先で暢気に「景気が良くならないですかねぇ」なんて呟いているのがバカらしく思えてしまう。

 H店長さんが言われたとおり「年明けから思いきり暗い気持ち」になれる1冊で、こういう本を読むとついつい自慢したくなってしまうのは悪い癖か…。

 調子にのって本日営業中、新宿のY書店Fさんに話したところ「あっ、僕も読みましたよ。面白いですよね」とあっけなく切り替えされてしまった。それにしても書店員さんというのはいろいろなアンテナで本を読んでいるんだなとうなだれつつ妙に感心してしまった。