WEB本の雑誌

1月27日(月)

 ただいま、どこの書店の文芸担当者さんも頭にツノが生えている。いやもう、それは恐ろしいくらい鋭利な先端をしていて、ひと突き絶命の恐ろしさが漂う。いったい何に怒っているのかというと、今回の直木賞に受賞作がなかったことにである。

 いまさら直木賞なんて効果があるの?と思う人がいるかもしれないが、それはまあ、昔に比べたら確かにその効果は低いかもしれないが、これだけ本の売上が悪いとそれでも大きな意味を持つのである。

 候補に挙がった本は、その時点ですでに新刊ではないわけで、平台に載っていてもそれほど目立った動きをしているわけではない。それがある一夜を境に、一日5冊でも10冊でも売れるとしたら(もちろん大型店ならもっと売れるだろう)これは売上確保として非常に大きいものだ。

 とにかくもう「1月の売上はどんな感じですか?」なんて文芸担当者さんに尋ねようものなら、すぐさま「直木賞」の言葉が出てきて、その後に怒りに満ちあふれた言葉が続く。特に今回の場合、選考過程のコメントが新聞に掲載され、そのコメントがあまりに中途半端というか身勝手に思えるものだっただけに、通常の「受賞作なし」より風当たりが強いようだ。

 直木賞とはまったく関係ないチビ出版社の営業マンが、今日もその直木賞に対しての怒りを聞き歩く。しかし、この言葉、ほとんど関係者には届かないだろう…。ああ。