2月21日(金)
『未読王購書日記』の搬入日。単行本編集の金子が、自慢げに掲げたカバーが素晴らしい。渋くてそれでいて目立つ色使い。僕と金子、ただいまこの本の装丁家、山田英春さんに惚れている。いつもカッコイイ装丁に仕上げてくれるのだ。
出来上がった本を撫でながら、発行人の浜本がつぶやく。
「なんか本の雑誌らしい本だよなあ。」
「本の雑誌らしい本って?」
「えっ、意味の無い本ってこと」
「……」
さて、この『未読王購書日記』。手にとって頂ければわかるとおり、3段組にとにかく字を詰め込んでいる。世の中で売れている、絵の脇にちょこっと字がある本とはまさに逆を行くもの。そしてそのガッチリ組まれた字には、未読王さんの買った本の書名がズラリと並ぶ。
いやはや、この本を制作している間、助っ人学生のストレスは溜まる一方。本の雑誌社では原稿のなかに挙がってくる本のタイトル、著者名、出版社名に間違いがないか、全部確認を取るようにしていて、その仕事が主に助っ人の仕事になっているのだ。だから、この『未読王購書日記』で挙がってくる本も一応すべて確認を取っているのだが、その数といったらもう尋常ではない。
3台のパソコンを独占し、ネットに繋ぎぱなしで、各書誌データを検索しまくった。助っ人学生の眼は血走り、徐々にまなじりが上がっていく。そして未読王さんお得意のダブり本購入である。ついに助っ人学生がキレる。
「この人、大丈夫ですか?! 先週買っているのにまったく覚えてなくて、また買ってますよ!!」