WEB本の雑誌

6月11日(水)

 直行で横浜へ向かう。
 が、途中の上野駅で一旦降り、駅中B書店さんに立ち寄ることにした。

 実は、昨夜、このお店のUさんからメールが届き、待望の新刊『ミスターレッズ 福田正博』戸塚啓著(ネコパブリッシング)が入荷したと連絡があったのだ。別に予約注文をしていたわけではないのだが、Uさんは大の福田サポで、やっぱりこの本はそういう人がいるお店で買いたいもの。ちなみにUさんとは会えず、残念無念。

 購入後、京浜東北線に乗り込み、『ミスターレッズ 福田正博』を開く。
 いきなり冒頭の一行を読んだだけで思わず涙が溢れ出す。

「10年間、共に夢を追い続け、闘い続けたサポーターに捧げる」 福田正博

 この1文だけで、上野駅から蒲田駅まで様々な想いが僕の頭のなかを駆けめぐる。駒場や埼スタ、あるいはアウェーのスタジアムで見た福田の姿が蘇り、とてもページをめくれなくなってしまった。

 果たして、本当にこの本を読み進んで良いのか? これを読むことによって福田正博が過去の存在になってしまうのではないか? 不安というか悲しみというか、現実をいまだ受け入れたくない僕としては、ちょっとつらい選択を迫られる。しかしプレーですべてを語るタイプの福田にはレッズバカとして聞きたいことが山のようにあるのだ。

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 読了までかかった時間は約2時間。各営業先に入る寸前まで歩きながらむさぼり読んだ。そして僕は何度も涙を流し、何度も憤りを感じ、何度も強く頷かされてしまった。スタジアムで感じていた多くの疑問が、晴れていく。

 本書は、福田正博の自伝ではあるが、同時に浦和レッズの10年史でもある。

 創設当時、Jリーグのお荷物と呼ばれるほど低迷し、ギドやウーベ、監督オジェックが来ていくらか上向き、しかしまたその後低迷し続け、最悪なJ2落ちも経験する。浦和レッズのそのもがき苦しみ続ける過程をミスターレッズ・福田正博の説得力ある言葉によって紐解かれていくのだ。もちろん福田の見方だけが真実ではないだろう。しかし常にレッズの中心にいた人間の言葉は重い。

 また、その中心にいる重圧の凄さ。その重圧から逃げず、敵チームはもちろん、フロント、数多くのケガ、自分と闘い続けた福田正博の凄さ。行間から沸き上がってくるレッズへの愛。僕らは決して片思いではないということがわかる。

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 この本を読む前の不安なんてぶっ飛んでしまった。それどころか、一段と福田正博を愛してしまう。もちろん浦和レッズも…。

 レッズサポのみなさま、福田に興味のある方、黙って読みましょう。