6月18日(水)
DM作りと骨折浜田の仕事を手伝いをするため社内に残る。いやはや小さな会社はひとりの社員の意味が大きいのでこういうときは大変だ。二階の倉庫へ在庫を取りに行ったり、荷物を棚に上げたり、それこそお茶入れもコピーも何でもござれ。
それにしても、事務の浜田。よくこうやって毎日会社にいることにストレスを感じないんだろうか? 発行人の浜本は仕事に厳しいし、顧問の目黒は相変わらず訳がわからないし、編集部の人使いの荒さはトンデモナイし、おまけに同僚の僕は鉄砲玉でほとんど外に出ずっぱり。
この会社でいちおう浜田とふたり「営業部」という名の下に働いている。そういう環境にいて数年前までは、お互いに事務と営業を分けずに互いに両方の仕事をした方がいいんじゃないかと考えていた。
しかし最近になって気づいたことがある。僕は外にいっていろんな人に会うのが好きで、浜田は会社にいてじっくり仕事をするのが好きなのだ。僕が浜田の仕事をしたら請求書もまともにあがらなくなるだろうし、浜田に僕の仕事をしろっていっても書店さんの前で一日中じたんだを踏んでいるだろう。この辺はもう人間性の違いで、それを無理して互いにストレスを感じ、仕事へのモチベーションが下がるくらいなら、適材適所で働いた方がよほど良いってこと。
浜田の指示通り、様々な仕事を手伝っていく。
「なんかわたしこういうの好き。鵜飼いの鵜匠っていうの? もしかして偉い人に向いているかも…」
思わず骨折している足を蹴りそうになってしまった。