WEB本の雑誌

8月25日(月)

 自分の能力を超える仕事に埋もれ、先週1週間のことは忘れてしまいました。
 どうもすみません。

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 クソ暑い都心部をうろつき廻る。室外機が憎い。アスファルトが憎い。僕と関係ないところを冷やすクーラーも憎い。ああ、ツライ。つらすぎて「営業引退」を真剣に考える。この仕事いったい何歳まで出来るんだろうか。そしてそのときが来たとしたら僕はどうやって生きていけばいいんだ。ああ。

 しかし訪問した書店さんで50代のベテラン営業マンを発見。そうだ、生涯営業の人だっていっぱいいるんだ。泣き言いってる場合じゃない。

 汗をダラダラ流しつつ、とりあえず予定通りの書店さんは全て廻り、夕刻、会社に戻る。お茶を一杯飲んで涼んだ後、今度は単行本編集の金子を連れだし新宿・犀門へ。

 先日金子から「本作りの参考に書店員さんの話を聞きたい」との相談があり、すぐさまセッティングした飲み会だ。こういう提案は営業マンの心を癒す。金子よ、一緒に頑張ろう。

 夜遅く帰宅。
 既に家族は深い眠りについていた。
 僕も早く寝よう。週は始まったばかりだし、先月末からずっと身体の調子が悪く、今日も病院に寄ってから出社したんだ。

 蒲団に横になり、先週金曜日にまとめ買いした本のなかから『クライマーズ・ハイ』横山秀夫著(文藝春秋)を選び、何気なく読みはじめた。

 面白すぎる…。
 100ページはあっという間。200ページを越えてもとても本を閉じられない。
 時計を見ると2時だった。明日も飲み会があるし、明後日はレッズがあるんだ。だから早く寝ないと今週いっぱい身体がもたないだろう。しかしこんな面白い本を手にして、寝ている場合じゃない。ああ、こういう悩みを顧問目黒は感じたことがないんだろうな…。

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 明け方4時『クライマーズ・ハイ』の最終ページに辿り着く。
 ゆっくりと本を閉じる。その手がなぜか震えていた。その後は眠ることが出来なかった。