8月29日(金)
赤坂のB書店さんが来週いっぱいで閉店することになった。
このお店のことは何度も当欄で書いてきた。
30坪の小さなお店。H店長さんの決してセレクトし過ぎていないけれど、気の利いた品揃え。その品揃えを期待して来店してくるお客さん。『単一民族神話の起源』 小熊英二著(新曜社) 等が、数十冊売れていると書けば何となくお店の感じが伝わるだろうか。
このB書店さんを訪問する度、小さな本屋さんのひとつの理想的な姿だと考えていた。
今週の初め、営業を終えてグッタリ疲れて席に付くと、「!」マークつきのFAXが机の上に置かれていた。そこには閉店のお知らせが書かれていた。H店長さんの手書きの文字だった。その文字を眺めているうちに、僕のなかで何かが壊れた。そして涙が止まらなくなった。
本日夜、H店長さんと酒を飲む。