●担当者●青山ブックセンター本店 高橋豪太

2025年11月13日更新

『巨匠とマルガリータ』ミハイル・ブルガーコフ

もし今後ひとつの小説しか読めなくなるとしたら、あなたは何を選ぶだろうか。あるいは、無人島に一作品だけ持っていくとしたら? 通っている美容室の店主さんは『失われた時を求めて』だけあればいいと言っていた。... 記事を見る »
2025年10月9日更新

『骰を振る女神』ジョエル・タウンズリー・ロジャーズ

失敗を恐れるあまり、つい評価が高いものにばかり手を伸ばしてしまう。そのくせ、他人がまだ体験していないもの、ちょっと「変」なものへの興味も津々で──。ああ、なんと愛おしい矛盾を抱えていることか、現代人(... 記事を見る »
2025年9月11日更新

『新版 就職しないで生きるには』レイモンド・マンゴー

たのしいことはカネにならない。それはつまり、カネを手に入れるためにはたのしくないことをしなければならないということ。そう思って生きてきた。ほんとうは、急かされることなくゆっくり目覚め、コーヒーを啜りな... 記事を見る »
2025年8月14日更新

『頭がわるくて悪くて悪い』献鹿狸太朗

読書を飲酒に喩えてみる。ぐびっとビールを飲み干すような痛快な読書があれば、熱燗のやわらかさをじっくり味わう読書もある。なかでもとりわけ好きなのは、ウイスキーをストレートでグッと呑みくだすような読書。喉... 記事を見る »
2025年7月10日更新

『帰れない探偵』柴崎友香

世の中には二種類の酔っ払いがいる。記憶を飛ばすほど飲んだくれてもなぜだかきちんと自宅にたどり着く酔っ払いと、酩酊のあまり就くべき帰路を見失って酔いが覚めるか思い出せるまでその辺でやり過ごす酔っ払い。自... 記事を見る »
2025年6月12日更新

『逃げろ逃げろ逃げろ!』チェスター・ハイムズ

痛飲した日の次の朝は、なにか大変な粗相をしてしまったのではないかと不安になる。思いもしないことを口走ってしまったのではないか、同席者に迷惑をかけてしまったのではないか、あるいは......。そしてその... 記事を見る »
2025年5月8日更新

『割れたグラス』アラン・マバンク

パァン!ジャリ。はっこれは失礼。あ、お客さんいいですよ、こっちで片付けますので。ああ、ほんとうにすみません。こりゃちょいと飲みすぎてしまったなあ。 酒場では珍しくない光景だ。グラスは一度割れてしまえば... 記事を見る »
青山ブックセンター本店 高橋豪太
青山ブックセンター本店 高橋豪太
眉のつながった警官がハチャメチャやるマンガの街で育ちました。流れるままにぼんやりと生きていたら、気づけば書店員に。二軒のチェーン書店を経て東京・千駄木の往来堂書店に勤めたのち、2025年10月から青山ブックセンター本店に勤務。本はだいすきだが、それよりビールの方が優先されることがままある。いや、ビールじゃなくてもなんでものみます。酔っ払うと人生の話をしがちなので、そういう本をもっと読んでいくらかましになりたいです。