新刊めったくたガイド
1978年6月発行の第9号からスタートした「本の雑誌」の看板コーナーが、WEB本の雑誌に登場!
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2021年4月号掲載
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書評担当者:北上次郎
佐藤究『テスカトリポカ』の圧倒的パワーを見よ!
何なんだこれ! 私が苦手とする話であるというのに、ぐんぐん物語に引きずり込まれる。その圧倒的なパワーに、ふらふらだ。佐藤究『テスカトリポカ』(KADOKAWA)だ。 苦手な話、というのは、裏社会に...記事を見る »
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書評担当者:冬木糸一
分断と格差が生み出す『絶望死のアメリカ』
アメリカ人の平均寿命が、二〇一五年から三年連続で減少し、先進国の中でも異例といえる動きを示している。その大きな要因として挙げられているのが、自殺、薬物依存、アルコール関連疾患の三つをまとめた絶望死と...記事を見る »
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書評担当者:高頭佐和子
『料理なんて愛なんて』にグサグサ心をエグられる!
佐々木愛『料理なんて愛なんて』(文藝春秋)は、予想と違う展開に驚かされる一冊だ。デビュー作『プルースト効果の実験と結果』(文藝春秋)での繊細な心理描写もすばらしかったが、二作目となるこの作品で新たな...記事を見る »
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書評担当者:古山裕樹
多彩なアイデアの作品集『あと十五秒で死ぬ』を堪能!
首が取れても十五秒以内に胴体にくっつければ死なない。一定の条件を満たせば、他人の胴体でもかまわない。 何を言ってるんだ? と思われるかもしれない。私も、最初はそう思った。 これは、榊林銘『あと十...記事を見る »
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書評担当者:大森望
米中2国が響き合う『謎SF』が楽しい!
謎SFって何?──と思った時からまんまと編者の術中にハマっている。柴田元幸・小島敬太編訳『中国・アメリカ 謎SF』(白水社)★★★★は、日本でまだあまり知られていない米中の(比較的)新しい作家の初訳...記事を見る »
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書評担当者:藤ふくろう
力強い声と言葉に満ちた『ゼアゼア』を読め!
「語られてこなかった者たちの物語」を語る現代アメリカ文学の流れにおいて、重要な作品が翻訳された。トミー・オレンジ『ゼアゼア』(加藤有佳織訳/五月書房新社)は、土地を奪われたアメリカ先住民の子孫、都市イ...記事を見る »
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書評担当者:吉野仁
ヘラー『燃える川』は迫真のアウトドアサスペンスだ!
昨年、ヴィンテージ・ウェスタン・ペイパーバックの書評を年代ごとにまとめた、アメリカのファンジン"HOT LEAD"特別号を手にいれたことから、西部小説への関心と知識量が急速に高まっていたのだが、ある...記事を見る »