5月10日(木)
とある書店に行き、女性店員さんの話しを聞いてビックリ。
その方は、結婚されていて、子供さんがいることは知っていた。一度出産で退職し、再度仕事に戻ったという話しを前に聞いていたからだ。
僕はてっきりパートか契約社員のような形で働いているのかと思っていた。ところが今日、もうすでに帰社しているだろうとダメ元で6時頃お店をのぞいてみたら、忙しそうに棚差ししていたのである。
「あれ、まだいらっしゃったんですか?今日は荷物が多いんですか?」
と残業だと思って聞いてみたら
「えっ、遅番だからいるんですよ、遅番だと閉店の9時までだから、これからが仕事ですよ」と笑われる。
話しを聞いてみたら、パートか契約社員だと思っていたのは僕の勝手な勘違いで、今でも普通の社員で、早番・遅番を繰り返しているという。遅番なら家に着くのは10時過ぎだと言っていた。
この出版不況のなかで多くの書店さんが行なっているのが営業時間の延長だ。お客さんから見れば遅くまで仕事をした後に、お店が開いているのはうれしい限りで、僕もちょくちょくそんな時間に本を買っている。でも、よくよく考えてみたらお店が開いているということは、そのお店で働いている人がいるというわけで、その人達にもそれぞれ生活がある。例えば子供と遊ぶ時間が減り、ゆっくり本を読む時間ももちろん減るだろう。個人的に過ごせる時間はどんどん減っていく。
そんなことを考えながら、直帰して家路についた。途中のパン屋さんで食パンを買った。お釣を受け取りながら、レジの人に思わず「お疲れ様です」と声をかけてしまった。不思議そうな顔で見つめられたが、その後は笑って「お客さんもお疲れ様です」と言われた。
お店の人に感謝の言葉くらいはかけられるか…。