WEB本の雑誌

11月8日(木)

 書店さんでの話がヒントになり、新たな企画が閃く。コレは!コレは!と興奮して会社に戻った。

 それはこんな企画。「共同文庫」(仮称)で、本の雑誌社はもちろん、他にも多くある自社で文庫を作っていない出版社が寄り集まって、ひとつの文庫を創刊させる案。

 装丁やレイアウトは何かひとつの共通フォーマットを作り、制作自体は各社編集部が受け持つ。営業はエリアを区切って共同で行うか、それぞれ独自に行い、月ごとに分担して取次店と打ち合わせをする。印刷・製本・出荷に関しては別に別にすると何かと問題が起こりそうなので、一社に任す。そして各社売上の数パーセントを出し合い、広告費や目録制作費などに充てる。

 これで10社が集まれば、月6点発行とした場合、年間72点で、各社は年7点文庫を作れば良い。これなら本の雑誌社でもどうにか可能な範囲で、もう少し増えれば書店さんの棚も確保できるんじゃないか。

 現在、棚に入ってしまった既刊本がなかなか売れない。しかし、どうも書店さんで話を聞いていると、文庫の読者と単行本の読者はあまり重なり合わないようなのだ。ならば再度、質の良い面白本を文庫にして市場に出してみる価値はあるんじゃないか。それに原稿依頼する際、著者へもアプローチしやすくなるのではないか。もちろんそんなに甘くないだろうけどれど、文庫というものに憧れを持ってしまう。

 興奮して浜本に話すと、「確かそういう文庫があったよ」と言われビックリ。ほらっと言われて見せられたのが、児童書出版社4社が協力して発行している「フォア文庫」だった。(サイズは新書)ああ、もう、こういう文庫があったのか…。

 何だか自分の知識のなさに情けなくなったけれど、これを文芸書出版社でやるというのはどんなもんでしょうか? ご意見お待ちしています。