3月10日(土)
『炎のサッカー&toto日誌 2000.01』
始発電車に乗り込み羽田に向かう。ついにJリーグ開幕。そして我が浦和レッズは、なぜかよくわからないけれどブラジル体勢に一新し、一年ぶりにJ1へ復帰する日なのだ。今日は、引退間近の名古屋ストイコビッチ城を焼き落とし、一気に天下を取るのだ!やっとこの日がやってきたのだ。
しかし…。しかしである。羽田空港で僕を迎えてくれたのは、相棒のトオルではなく、池林房のマスター太田篤哉さんであった。柔和なお地蔵様のような顔で「おはよう杉江くん」なんて言われてしまった。
なぜだぁ!なぜなんだぁ!なぜ僕はこの大事な日に、名古屋でなく八丈島に行かなきゃならないんだ。それも五角形と六角形のきれいに幾何学模様のボールではなく、発砲スチロールもどきのバランスの悪いボールを追わなきゃならないんだ。
そうなのだ。このJリーグ開幕の日が、浮き玉△ベースボール八丈島大会にぶつかってしまったのだ。僕はもちろん名古屋へ向かう予定で、それもチケットを取ってくれるという素晴らしい人に巡り会えたのに、そのことを新宿ガブリ団の監督(太田篤哉さん)に言えず、そのままずるずると八丈島に向かうことになってしまったのだ。ああ、情けない。
試合開始のホイッスルが鳴る頃、僕はなぜか八丈富士から吹き下ろす冷たい風に身もだえし、「キックオフ」ではなく「プレイボール」と言われていた。名古屋へサッカー観戦に行った有楽町ゴジカラ団のYさんから逐一メールが入るのがせめてもの救い。(うん?どうしてこの人達は八丈島ではなく、名古屋にいるんだ?)そして、前半は0対0との連絡を受け、遠く離れた八丈島から「うら~わレッズ!」の声援を送る。
しかし、結果は0対2であえなく敗北。行かなくて良かったのか、それとも僕が行かないから、こんな結果になったのか…。(そんな訳はないけれど、ファンという物はこういう独りよがりな想いを楽しむものである。)ああ、浦和レッズよ!とにかくサッカーマガジンの予想なんて吹き飛ばして、どんな大会でもいいから、今年こそ優勝しようぜ!
さて、浦和レッズが負けようと、今年からはサッカーバカを楽しませてくれるもうひとつのお楽しみがある。そう「totoくじ」なのだ。なんと第1回から1億円が出ているではないか!それも2人。僕は…。
「杉江の買い目」<シングル>
鹿島:広島=鹿島の勝ち(当)
柏:清水=柏の勝ち(当)
F東京:東京V=東京Vの勝ち(外)
横浜M:神戸=神戸の勝ち(当)
磐田:市原=磐田の勝ち(当)
名古屋:浦和=名古屋の勝ち(当)
C大阪:札幌=C大阪の勝ち(外)
福岡:G大阪=福岡の勝ち(当)
水戸:仙台=仙台の勝ち(当)
湘南:横浜C=横浜Cの勝ち(外)
京都:山形=山形の勝ち(外)
鳥栖:新潟=引き分け(当)
大分:大宮=大分の勝ち(外)
サッカーバカの自認しているつもりが、5本も外してしまった。これじゃ看板に偽りあり、になってしまうではないか。13本中8本じゃ、61%の的中率でしかない。うーん、せめて2本外しの3等くらいは確保したかった。
せっかく鍵になる引き分けを、的中したのに、こんなんじゃ意味がない。横浜Cはメンタルな部分で絶対勝つと思ったし、2年連続ぎりぎりで昇格を逃した大分も今年にかける意気込みが違うはずだった。東京Vだって、昔の選手を集めて、実はやるんじゃないかと期待していたし、それにそれにどうして札幌がC大阪に勝つんだろうか?やっぱりサッカーは、攻撃力よりも守備力が大事なのか。
ああ、1億円が僕の手から滑り落ちてしまった。いや、次回こそ当ててみせる。仕事なんてどうでもいいから、資料を集めよう!
<後日談>
顧問となった目黒さんが、1Fへ降りてきて
「杉江外れたんでしょう?だって浦和レッズ負けたもんね」と笑われる。いや、違う。金がかかれば博打なのだ。変な思い入れは一切捨てないと当たりはしない。それを教えてくれたのは目黒さんの思い入れたっぷり競馬予想なのだ。いつも余計な思い入れで外れているじゃないですか。僕はしっかりそれを見て学習してきたのです。博打に情は禁物ですよ、目黒さん。
収支 -100円