6月4日(月)
横浜を営業。ひと月ほど前にこの日記で書いたS書店のHさんはすでに退社しており、お店を覗いてもいるわけがない。しかし、つい店内を探してしまう…。その前の文芸担当Kさんも出産で退社しており、もう顔見知りの方がひとりもいない。
こうなるとまたいちからやり直し。しかし新文芸担当の方がお休みでお会い出来ず残念無念。
地下街のM書店に行き、Yさんと話しているとK書店の営業マンが新人作家を連れて挨拶廻りにやってきた。
最近こうやって作家さん自身が書店を廻ることが多く、それはそれで作家さんとしても自分の本がどのように扱われているのか知ることは良いことだと思うし、書店さんにしてもどんな人が書いたのかわかるのは気持ちの面で違うと思う。
ただ問題なのは、この話のなかで「サイン本を作りましょうか?」という話になったときで、これが絶対売れる作家ならとてもうれしい提案になるが、それがわからない場合は書店さんとして非常に難しい問題になるのだ。なぜならこの業界、サイン本は返品できない取り決めになっているので、その場で在庫分全部、例えば10冊なら10冊すべてサインされてしまうとそのすべてを売らないといけなくなってしまう。
もちろん売れればこれほど良いことはないわけで、サイン本というのは書店さんにとって両刃の剣であるのだ。
本の雑誌社では今のところ作家を連れ立って営業したことがない。いや、連れ立つ勇気がない。なぜなら、そのままサッカー場へ連れていくわけにもいかないし…。