WEB本の雑誌

7月19日(木)

 神保町のS書店Dさんの送別会に参加。11月に出産を控え、ついに退職を決断したという。残念だけれど、仕方がない。

 送別会の最後の言葉をDさんが締めくくる。
「約8年間働いていてきましたが、ほんとここに集まってくれた皆様方のおかげで…」と言ったまま思わず絶句。そして頬を涙がつたう。
 僕はどうもこういう場面に弱い。初めてS書店を訪問した日のこと、Dさんが文芸担当から異動になり美術書担当になったときのこと、そして、この送別会に出席させてもらったこと、いろんなことが頭のなかをよぎり、気持ちが高ぶって思わず陰でもらい泣きしてしまう。

「ほんとにありがとうございました」とDさんは深々と頭を下げた。僕も深く頭を下げた。営業マンと書店員の素晴らしい関係がここにあったと思う。