8月7日(火)
日頃から思っているのは、いつもお世話になっている書店さんに何か少しばかりでも恩返しができないかということ。もちろん何かをプレゼントする…なんて話ではなく、出来る限り仕事の上で役立つことを…。
そんなことを考えていたら、ちょうど良い機会に巡りあう。それはあるナショナルチェーンの書店さんを訪問したときのことで、その文芸担当者と話していたら「他の支店の人と会う機会がなくて、出来れば文芸書の担当で集まってみたいんですよね…」と。
こんなときは僕のようなひとり営業マンの出番だとすぐさま了承。なぜならそのチェーンのどこの支店も僕が担当しているため、ほぼ文芸担当者の方々と面識がある。早速、各店に連絡を入れ、趣旨を話すと皆さん喜んでくれた。
その会が本日が開催された。それぞれ各店の動向や地域的な本の売れ方などを話し、脇で聞いている僕も非常に興味深い。しかしそれ以上に面白いのは、ポンポン具体的な話になっていくこと。「○○の本、売り切れそうで、まずいのよね」「あっ、うちは売れてないから在庫移動しましょうか」などなど。
その話を聞きながら、これはもしかすると面白い展開になるんじゃないかと思わず夢を見る。パターン配本や大手出版社のランク配本などはなかなか単店ので頑張りでは、変えることができない。けれど、そのなかで無駄も多いのが現実。それをこのようなチェーン同士の担当者でリアルな状況を前に活発にやりとりが出来れば、無駄が逆に有益になる可能性が高い。少しずつでもそういう関係が出来ていったら…。
電車に揺られながら、そんなことを夢見つつ思わず微笑んでしまった。何だか恩返しのつもりが、最終的には僕が楽しんでしまったような気がする…。うーん、これは一生書店さんに恩返しなんか出来そうにない…。