WEB本の雑誌

10月4日(木)

 府中のK書店を訪問。久しぶりに担当のHさんと会え、思わず長話。K書店は、京王線沿線に多数の店舗を持つチェーン書店で、どこも駅前の好立地だ。しかし、Hさんはこう話す。

「黙っていてもお客さんは来るかもしれないけれど、好立地だからといって甘えていちゃいけないんですよね。棚をしっかり作って、いろいろとやっていかないと。」

 確かにその通りで、営業で廻っていると、何でこんな良い条件なのに、受け身な棚をやっているんだろう?と疑問を持つことが少なくない。仕掛ければすぐにでも反応がでそうなものなのに、商品構成は配本まかせ。思わず棚前でジレンマを抱えてしまい、もちろん話もかみ合わない。

 ただ、今日、Hさんの話を聞いていてわかったのは、好立地というのは両刃の剣であるということ。人間やっぱり楽をしたいので、何もしなくてもある程度売れるならそのまま身を任せてしまう。そういえば中学のときの体育教官が「自分に厳しく」なんて言っていたけれど、そんなことなかなか出来っこない。

 K書店さんにはHさんをはじめ多くの強者がいる。この強者書店員さんたちが、駅前の好立地でしかも本気で「本屋づくり」をしているのだから、これほど強力なものはないだろう。