10月16日(火)
とある書店さんの話
「売れないから何を減らすかって人を減らすしかないんだよね。うちみたいな店でも前は社員が3人いて、それぞれ担当を振り分けてやっていたんだけど、今はオレ、ひとりになっちゃった。そんでさ、一番しわ寄せが出るのが結局、棚で、全然触れなくなっちゃって、閉店後にぼんやり自分のお店の棚を見ていて、つまらない棚だなって感じるんだ。すごいつらいよ。でも、毎日朝早くから出社して終電まで働いているのに棚を触るところまで手が回らないんだ。毎日毎日自分に言い訳してるよ。えっ、何が一番面倒か? そりゃ返品を作ることだよ、先月なんて狂ったように配本があって、それもほとんどいらない本で即返の嵐だったよ。でも取次店はさ、決算だからって全然仕切ってこないんだよね、頭に来るよ。とにかくそういうストレスも大きいけど、本屋に勤めて本に触れられないストレスが一番キツイよ。」
出版業界は相変わらず悪い循環を繰り返している。突破口がどこかにあるのだろうか?